使うのは、梅酒用日本酒。日本酒って保存は冷蔵庫等の低温がいいですね。これ基本。梅酒の場合はどうでしょう?その不思議になるのも当然です。お酒への愛、梅酒を作る責任からしても基本。
左も右も同じように作って熟成させました。1年経った状態です。使った日本酒は丸河屋酒店の梅酒用日本酒。
氷砂糖150gと梅230gを入れてあります。
左が常温熟成で、右が冷蔵熟成。左は色が濃く出ていますが、右は濃くありません。また、梅の実は左の常温熟成が、漬けた時のそのままの大きさに対して、右の冷蔵熟成は小さくしぼれています。
これにはびっくりの結果。
さて、お味の方はいかがでしょうか?
上の写真と逆になっています。左が冷蔵熟成で、右が常温熟成です。
冷蔵熟成の梅は縮んでいて、小さくなっています。シワシワな状態です。色は若干常温熟成の方が濃くなっています。
飲んでみました!
香り
冷蔵は爽やかに鼻の奥まで気持ちよく抜けていきます。嫌味がなく、きれいな梅酒だなあと想像されます。常温の方が冷蔵よりも香りは高いです。しかし、癖を感じます。梅から出てきた特有の匂いだと思います。ここが難点です。
味
冷蔵は完璧なくらいに美味しいです。糖分の量もバッチリになっていたことも美味しい理由でしょう。梅らしい酸があり、すっきりしていて、飲んだ後からも、また飲みたくなる美味しさです。正直な話、市販のどの日本酒梅酒よりも美味しいです。自信ありますよ。
常温は香りも癖があったように、味にも一癖あります。えぐ味が出てしまっています。これだけで飲めば美味しく感じられることもありましょう。しかし、冷蔵と飲み比べますと、こちらは飲みたくなくなりました。
結論
日本酒に梅を漬け込んで、1年以上熟成させるのであれば、冷蔵熟成すべきです。ここで熟成というのは、梅を漬け込んである状態のことです。
さて、日本酒を使って出来た梅酒。飲み頃をむかえ、梅の実を取り出した後の保存はどうしたらよいのか?
すぐに飲んでしまうなら、問題はないでしょう。しかし1.8Lもあると、なかなか飲み切れません。更に実験を続けています。
2009年も再検証という形で実験しています。
2009年7月1日に仕込みました。
紅映200g、梅酒用日本酒360ml、氷砂糖60gの梅酒を2本仕込み、1本は常温にし、もう1本は冷蔵庫に入れました。
1日経過しただけですが、すでにこのような変化が生じています。
冷蔵した梅酒は梅の色も青々しています。氷砂糖も瓶底にまだ残っています。
常温に置いてある梅酒は梅の実も茶色がかった黄色となりました。氷砂糖も完全に溶けています。
一ヶ月経ちました。変化は著しいです。
冷蔵は梅の色も青っぽさを残しつつ、黄色から茶色へと変わりました。梅は瓶の真ん中にあります。途中過程です。
常温は色も出ましたし、梅もしなびて沈んでいます。日本酒梅酒の完成です。
この先ですが、冷蔵はそのまま冷蔵し続けます。常温は梅の実を取り出します。半分は常温のまま貯蔵して、もう半分は冷蔵貯蔵することとします。