●明治時代生まれ同士が馴染み●
静岡市手越しというところにある君盃酒造。丸河屋酒店では、私のおじいさんの代から好意におつき合いしてもらっている蔵元であります。おじいさんは明治の生まれであります。今は社長の市川さんが杜氏を兼ね、息子のひでちゃんといっしょにお酒を造っています。
純米系は純米吟醸がありましたが、純米酒はありませんでしたので、市川社長が杜氏になったのを期に「天領の瀧」としてラインナップされました。
君盃のお酒の中で、個人的に一番気に入っているのが、この天領の瀧です。それは君盃の良さがこの1本にはよく伝わって来る気がするからです。
香りの穏やかさ、きれいで透明度を感じる味わい。かなりレベルの高いお酒だと思います。
このきれいさは君盃酒造の全てのお酒に共通しています。柔らかな口当たりも好きにならずにはいられない特徴です。きっと仕込水である安倍川の伏流水のおかげだと思われます。それと市川さんらのお人柄でしょうね。