庶民派のお酒の代表の梅酒。こだわり編の後はマニア編です。
「梅酒を造る心得!」
「梅を漬けるのではなく、梅を仕込む」 = これ大事でしたね!
あなたの創意工夫の心が香味になって帰ってきます。それから注意事項もスタンダート編のところを読んでおいてくださいよ。
ここでは丸河屋がおすすめする、梅酒の造り方のマニア編を紹介します。
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■ 熟成梅を使った梅酒 梅にこだわる。
熟成梅1Kg + 各種アルコール1.8L + 氷砂糖0~400g + ?
- 梅酒の梅って青梅ばかりでしょうか?
- 果実は遠距離に輸送される場合は、青い熟成前に収穫させ市場へと送りだされます。しかし、あなたが梅農家であったなら、丁度よい熟成の梅を木から取っては食べたりするはずです。丸河屋にも昔は柿の木があって、木から取っては食べていました。
- 梅干しでも産地の農家は熟成を待って収穫しています。最高の梅干しとはそんな梅からできるのでしょう。梅酒も同様に考えれば、熟成梅でも使ってみたくなるのは、マニアのあなただったら当然でしょう。
- 梅酒のスペシャリスト目指して、梅産地の農家に理解を求めて、送ってもらいましょう。
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■ 日本酒を使った梅酒 アルコールにこだわる
焼酎、ウィスキー、ブランデーというのは蒸留酒です。日本酒のような醸造酒の梅酒を飲みたい気持も出てきます。蒸留酒から造った梅酒はアルコール度が高くて、そのままでは強くて飲めません。日本酒で造った梅酒はストレートでも飲めます。ただし、アルコール度が低いために、蒸留酒よりも注意しなければならないことも多いです。やりがいがありますよ。
梅1Kg + 日本酒1.8L + 氷砂糖0g~700g
- 日本酒の選び方・・・銘柄は何でもいいですが、酒税法でアルコール20゜以上に限るとなっています。飲んで美味しいものにして下さい。どうせ梅酒にするのだから、もらって古くなっているお酒にしようと思ってはいけません。香り高い日本酒の必要はありませんが、上質の日本酒で老ね香がしない新鮮味のあるものを選んでください。使う日本酒にある欠点はそのまま梅酒に出ます。
- 梅は仕込んだら3ヶ月くらいで瓶から出してください。氷砂糖を500gくらい入れた場合は、糖分的には丁度よいので、この時期に梅を出さなければ、バランスが崩れそうです。
- よく洗った梅でも野生酵母などが付いていたりします。瓶の中のアルコール度は梅が入ることによって低くなっており、これらの菌は活動しやすくなります。瓶の中で泡が出たりすることもありますが、ここでは失敗と思わずに、新しい味が加わったと理解して、静かに活動が終わるのを待ちましょう。そこで美味しくなければ処分しても遅くはありません。
- 菌によるために美味しくなくなってしまって処分する場合は、早めに瓶を部屋から出してください。瓶をあける度に、菌も外に出て、部屋に住み着きます。私は以前いちごが白カビに汚染され、部屋中殺菌したおぼえがあります。そうなると大変です。
梅酒用日本酒があります。おそらく梅酒造りのために造られた日本酒としては元祖ではないでしょうか。
私はこの日本酒で梅酒を造るのもいいと思います。日本酒の蔵元が製造しています。売るために生まれたのではなく、蔵元の奥さんが梅酒好きで、どのような日本酒がいいのかなあと、飲みながら造られたからです。
よく、日本酒で梅酒を漬けると腐るよと聞いたりします。確かにそういうこともあって、当たり前。しかし、年間に200人以上の方に販売していますが、今のところは失敗は聞いていません。私も失敗はしていません。
左側が漬けて1年経った状態。日本酒で漬けますと、早くて一ヶ月で飲み頃に達します。梅酒にして、夏ばて防止に飲めるわけです。
この梅酒用日本酒をお買いになった御客様からの御感想もありますので、梅酒用日本酒のページから御覧下さい。