日本酒ナビゲーター・焼酎ナビゲーター・きき酒師通信 11 2016年の酒米

 日本酒醸造にとっても、我々きき酒師・日本酒ナビゲーター・焼酎ナビゲーターにとっても、
非常に大事な情報が入ってきました。

 今年の米は「溶けにくい」とのことです。

 醸界タイムスに載っています。

 これは酒類総合研究所の発表によるもので、
原料米の溶解性からの予測に基づいています。

 独立法人酒類総合研究所は今年度の原料米の溶解性について、
昨年に比べて全国的に「溶けにくい」傾向にあるとのデータを発表した。

 これは画期的であり、非常に重要な情報であります。

 毎年、新酒が出来上がった頃に、酒造関係者から漏れる言葉として、
「米がもろみの途中に溶け出してしまって・・・」というのがあります。

 私など、この言葉は毎年のように聞かれるので、
聞き飽きていると同時に、酒造技術者の進歩を疑うことになっていました。

 要するに、「米が溶けてしまって」という言葉は、
言い訳であり、米と溶かしているのは人間であります。

 溶け具合が自分の想像に行かなかったということで、
一度は見逃せますが、そう毎年のように言われますと、
技術レベルと努力度を疑わざるに得られません。

 技術は修正し、修正し、また修正することで上がっていきますが、
扱う対象物のせいにしていては進歩はないでしょう。

 酒類総合研究所のデータの正確性はわかりませんが、
このデータが酒造に役に立ち、技術の進歩と味わいの向上に
繋がっていけばいいと願っています。

 きき酒師、日本酒ナビゲーター、焼酎ナビゲーターにとって、
こういうことは神経を尖らせているべきと思います。
2016komesakugara

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