豆知識11.   良き友納豆
   倉敷芸術科学大学 須見洋行教授の話

 納豆はごはんに乗せて食べますが、お酒のつまみとしてはあまり登場しませんね。ごはんと相性がいいのですから、同じお米から造られるお酒ともいいはずです。

 そうです納豆と酒は「血液生理学」の立場からピッタリ。というのも納豆には世界で最強、食品由来で唯一の血栓溶解酵素であるナットウキナーゼが含まれています。

 その効力は抜群で、これは実際にテレビ局の人などが初めて見ると驚きますが、シャレ−内に作った人工の血栓の上に納豆を一粒乗せてみるとみるみる溶けてしまいます。心筋梗塞の治療薬ウロキナーゼで比較すると、ごはんの上にかける納豆は数万円分に相当します。

 一方、酒の成分が血管に働いて血の巡りを良くしてくれることは、お酒を飲む人は実感していますね。納豆によく使うネギが加わると結果はさらに良くなります。血小板凝集阻害活性があるからで、これらの組み合わせは脳卒中、心筋梗塞、ボケの予防には、まさに鬼に金棒以上なのであります。

 その他、飲んべえにとってありがたーいことですが、韓国のソウルに行くと、どこの薬局でもだいたい最前列に置いてあるドリンクに「ビジネス」というのがあります。これは強壮、飲み過ぎに効くというもので、テレビでもよく宣伝されています。実はその原料も納豆エキスで全て日本で作られています。

 日本アルコール医学会機関誌(30:69、1995)によりますと、ウィスキーをアルコール量として30ml〜60ml飲みます。その際、一緒に納豆エキスを摂ると、摂らない場合と比べてその差は歴然。納豆エキスを摂った場合ははるかに血中アルコール濃度が早く低下して、例えば道路交通法で5万円の罰金が注意で済むくらいになります。

 韓国の料亭ではよく飲む前に朝鮮人参のスライスが出されます。前もって飲み過ぎを予測して食べるというのはおかしな話ですが、納豆は昔から我が国では最も安くて安心できる庶民の味方。これからもお酒の良き友として、その不思議な効力をいただきましょう。

 よく納豆は心臓に悪いと勘違いしてる人がいますが、心臓病の薬ワーファリンを服用している方が納豆を食べると薬の効力がなくなるということですので御安心を。


豆知識 / 丸河屋