☆☆☆″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″★★★ 静岡 丸河屋 飲食タイムズ 「ただいま」NO26. 2000/9/30 高橋尚子 見事金メダル取りました。 この日は発泡清酒「ゆきくら」で乾杯しました。 サッカー 惜しい、悔しい、もうちょっとでした。 この日は温泉のうどんで食当たり、ついてない一日でした。 明日は男子マラソン出走ですね。 私は同時刻、学区の運動会でリレーを走ります。 ″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″ ◆今回の内容 ■A.蔵元紹介 「高砂」 静岡県富士宮市 ■B.高砂酒造のお酒 ■C.日本酒最近の傾向 ■D.世界利酒師コンクール ====================================================================== ■A.蔵元紹介 「高砂」 静岡県富士宮市 9月に入り、残暑厳しいものの、朝晩は涼しくなったある日、高砂酒造 より「飲み切り」を行うから来ないか、というお誘いをいただきました。 願ってもない話でしたので、高砂酒造への初訪問をお願いしました。 高砂酒造へは、JR富士宮駅からタクシーで5分、歩いても15分くらいで 到着します。富士山周遊道路である国道139号線沿いにあります。蔵のすぐ 東側には浅間神社の総本山があり、富士登山者はここを起点に歩いていきま す。高砂酒造のお酒はこの浅間神社のお神酒でもあるそうです。 飲み切りは春に貯蔵したお酒がどのような状態になっているかを味で確か めることです。熟成度を見るとも考えていいでしょう。お酒の状態によって は生のまま加水し瓶詰出荷するとか、もう一度火入れをするとか、タンクご との様子を見れます。蔵元からは「飲み切りの時に気に入ったお酒があれば そのまま生原酒で何本か詰めてもいいよ」と言われました。 約30種類のお酒を見て、そのまま詰めて売る必要のあるお酒はありません でしたが、特徴のある高砂らしいお酒が三酒ありましたので、次のコーナー で紹介します。 蔵に着き、初めて社長の山中滋雄さんにお会いしました。まだ若い40代前 半の、まじめそうで、やる気溢れる経営者という感じです。お会いして、一 番心に残ったことは、「高砂の伝統とは何か、高砂らしさとは何か、それは 確かな物造りの精神である。」という信念を持ち、米・技術・酵母といった 時代の産物に埋没しないように挑戦し続けているという姿勢です。 なかなか言葉で言うのも大変なことだと思いますが、途中で諦めることなく 続けてほしいと思います。静岡県内に現在蔵は33社(自醸蔵)ありますが、 近い将来はその三分の一になるのではと言われています。しょうがないですが 寂しいですね。 酒蔵に行ったことのある人は御存知だと思いますが、どこの蔵にも広大な土 地がありますね。高砂酒造も現在は三千坪あり、一時は五千坪もあったそうで す。敷地内には用水路もある大きな広さです。 この蔵のお酒の特徴は、山廃造りにあります。昔ながらの造り方ですが、今 では静岡県内にこの方法で造っているのは、この高砂酒造と吉屋酒造だけとな りました。お酒を造る時に酒母というお酒の元をまず造ります。山廃は今流 の速醸元と言う造り方と比べますと、時間や手間が倍かかります。同じお酒を 造るのに効率が悪いわけです。しかし、幅のある深い味に仕上がります。一般 的には燗上がりすると言われています。燗をした50゜くらいが一番バランスよ く、おいしく感じると言われています。 山廃のお酒を飲んでみましたが、高砂酒造はこの山廃造りこそ伝統であり、 高砂らしさでありたい、と訴えているように感じられました。 高砂酒造については当店ホームページの以下よりどうぞ。 玄関に昔の赤い石でできたかわいいポストがありますよ。 http://www.marukawaya.com/takasago/kura.html ====================================================================== ■B.高砂酒造のお酒 3酒 1.「やわから」本醸造 名前からしてわかりますね、やわらかくて辛い、まさにそんなお酒です。 日本酒度という、一応甘辛度を測った数値がありますが、このお酒は+10 です。静岡県内の本醸造では、NO.1の辛さと思われます。 ですが、口に含んでみますと、ピリピリはしておらず、さらりとした軽く 飲みやすいお酒です。香りはおとなしく、自己主張せず、控えめです。 こんなことから食事には、ぴったりのお酒です。決して料理の邪魔をしな い理想的なお酒です。常温で飲んでも、ちょっと燗をつけても、すんなりと すすんでいきます。 「香りのおとなしい、何か辛口はない?」 といった方におすすめです。 720mlは残念ながら発売せず、1.8Lだけの販売となります。 原料 五百万石 精米歩合 60% 日本酒度 +10 酸度 1.3 酵母 協会9号 アルコール 15.5゜ 価格 1.8L ¥2,000 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 2.「山廃吟醸」 高砂酒造の紹介でもふれましたが、山廃造りに力を入れています。その 結晶とも言えるのが、この山廃吟醸です。一般的な山廃のお酒は味口で骨 っぽく、燗にすると抜群のバランスとなり、その酒質を発揮します。しかし やや熟成を感じる香りがありますので、吟醸酒のような万人に受けるお酒 とは言えません。 高砂では、山廃ゆえの味の幅は持たせ、香りも現代風にするという工夫を しています。原料米である山田錦を50%まで磨き、酵母は静岡酵母の中でも 酸が出にくいものを選び、火入れと貯蔵に気を配り、山廃と吟醸の両者の長 所を得ています。 私には高砂酒造はこのお酒のタイプでイメージを作り、全国へ伸びていく と思われてなりません。この1本で高砂酒造がわかってしまう、山廃吟醸は 高砂の命と言えます。 秋の夜長におすすめの一酒です。じっくり時間がある時にお飲み下さい。 原料 山田錦 精米歩合 50% 日本酒度 +4 酸度 0.9 酵母 静岡NEW-5 アルコール 15.5゜ 価格 720ml ¥2,000 1.8L ¥4,000 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 3.「加織」(かおり) 再仕込 Q. ・再仕込って何? ・一度造ってだめだったからもう一度やり直したの? ・ところで純米なの、本醸造なの? A. はい、お答えします。 ・再仕込とは仕込水の一部にお酒を使ったものです。この加織は三段 仕込みの最後に仕込水の代わりに純米酒を使いました。 ・お酒に造り直しはありません。 ・加織は純米酒です。 島根県の出雲地方に大和時代の「八塩折の酒」(やしおりのさけ)の逸話 が残っています。ヤマタノオロチを退治する際にスサノオノミコトがオロチ を酔わせて退治したというお酒で「何度も何度もくり返し醸造した良い (濃い)お酒」であったと書かれています。このくり返し醸造することと、 再仕込と同じと考えられます。なお、貴醸酒もこの部類に入ります。 伝説のお酒のように非常に濃醇な味わいです。これって本当にお酒かな? と思わせるような独特の香りがしています。シェリーの様な香りもしますし、 フルーティーさもあります。甘口なので少しづつみんなで飲むのにもってこ いです。とっても珍しいタイプです。 一つのアイテムとして、日本酒に力を入れている飲食店では揃えたほうが いいと思います。私ならば、飲んだ最後に一杯いただきたいところです。 日本酒度 -28 酸度 3.0 価格 500ml ¥2,000 以上高砂のお酒については以下よりどうぞ。 http://www.marukawaya.com/takasago/product.html なお、御注文ですが、もちろんメールやページ上からでも構いません。 当店はページも実店鋪も全く同じですので、電話でも遠慮なくかけて下さい。 インターネットをやっている人と言っていただければ、私が呼ばれますので 御安心を。電話に出るのは、私か両親か弟です。丸河屋は家族経営の小さな 町の地酒屋です。お気軽に電話、また御来店下さいませ。 電話番号は、054-252-7817 です。 ====================================================================== ■C.日本酒最近の傾向 「日本酒度が甘口化!?」 国税庁鑑定企画官室は、平成11年度全国市販清酒の成分調査の結果 を発表。一応取り上げてみました、興味がある方だけお読み下さい。 それによると、 1.日本酒度は全国平均値が+1.8で前年度より0.3減少し甘口化。 2.酸度は平均値1.21で前年より減り、全体として減少傾向。 3.アミノ酸度は平均値が1.44で前年度より微増だが、ここ数年はほぼ横ばい。 結果、甘辛度は甘口化し、濃淡度は淡麗化の傾向となっています。 また、アルコール度の全国平均値は15.3で前年並でした。 日本酒度が比較的大きいのは(+4以上)、東京・新潟・富山・鳥取・高知 、逆に比較的小さいのは(0以下)、群馬・岡山・佐賀・長崎・大分でした。 酸度が比較的高いのは(1.36以上)、宮城・愛知・宮崎、比較的低いのは (1.1以下)、茨城・三重・愛媛でした。 アミノ酸度が比較的高いのは(1.7以上)、岐阜・島根・熊本・、比較的 低いのは(1.2以下)、福島・三重・愛媛でした。 これらを相対的に考えると、甘口タイプは、愛媛・佐賀・長崎で辛口タイ プは、石川・鳥取、また濃醇タイプは、愛知・宮崎で、淡麗タイプは東京・ 新潟・高知となります。 注意=以上は各蔵の主力製品を元に計算されています。つまり普通酒のデータ であります。本醸造以上の特定名称のデーターは、以下になります。 1.日本酒度(全国平均) 吟醸酒=+3.8、純米酒=+2.5、本醸造酒=+2.8 2.酸度(全国平均) 吟醸酒=1.3、純米酒=1.5、本醸造=1.3 3.アミノ酸度(全国平均) 吟醸酒=1.3、純米酒=1.7、本醸造=1.6 これらはあくまでデーターの上の数字ですので、お酒を買う時や飲む時は 気にする必要はありません。職業柄やはり情報として流さねばと思い書いた 次第です。 ====================================================================== ■D.世界利酒師コンクール 第一回世界利酒師コンクールが10月1日、東京のお台場、フジテレビ前に ありますメディアージュという所で開催されます。世界の各地区の予選を通 過した14名(日本人9名、外国人5名)により最終審査が一般公開により行わ れます。当日はフジテレビの中継も入り、芸能関係者も出席する豪華な審査 会となります。どの番組で放映されるかはわかりませんが、ニュース等で見 ることができるかもしれません。 なんと最終審査に残った人の中に、このメールマガジンの読者と知り合い の方がいます。まずいつも読んでくれている人ですが、その方は東京地区選 出の向井畝津子さんです。 彼女は現在はお酒関係に従事していますが、ひと皮剥けば数学者で、大学 の教授をしてました。どうしてもお酒から離れられないということで、お酒 の世界に迷い混んでしまったようです。ですが見事本選にたどり着きました。 おめでとうございます。 ここで向井さんに質問をしてあります。 Q1.「あなたにとってお酒とは?」 A.「お酒との関わりは、学生の頃東京から大阪まで酒蔵で給油しながら、20 日間かけて歩いて家に帰ったのがきっかけです。お酒は私のエネルギー の源です。現在は山に登って、その山と同じ名前の銘柄のお酒を頂上で 飲むことにはまっていて、この酒味に賛同してくれた弟子が全国に22人 います。丸河屋さんにも清水の山に登った帰りに寄りましたね。」 Q2.「本選に向けての意気込みをどうぞ」 A.「優勝した曉には、日本酒の大使となり、世界中の人に日本酒の楽しみ方 を知ってもらいつつ、各国の地酒も飲み倒していきたいと思います。」 もう一人の知り合いは、栃木県にある第一酒造の奥さんです。三才の男の 子の母でもあり、時間がない中よく勉強し、ここまできたと感心します。 当日観衆の前で作る六種類のカクテルに期待しています。(名前は本人の 承諾を得ていませんのでふせておきます。) とにかくすごいですね、世界ですよ、どうぞ思う存分実力を発揮して下さい。 皆さんもこの二人に注目して下さい。 私も来年は挑戦してみようかな、でも単なる酔っ払いじゃ、やっぱり無理 ですね。人を育てる側に回ります。 ====================================================================== 今回も最後までお読みいただきありがとうございました。 貴重なお時間をすいませんでした。 10月1日は日本酒の日ということもあり、各地でいろいろなイベントが開催 されます。皆さんの町のイベントの感想や自慢話などがありましたらメール して下さい。お待ちしています。 このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』を利用して 発行しています。 (http://www.mag2.com) 次回は10月15日に発行します。 登録・解除・アドレス変更は、 http://www.mag2.com/m/0000017680.htmからどうぞ。 静岡 丸河屋 http://www.marukawaya.com 担当 河原崎吉博 webmaster@marukawaya.com ☆☆☆″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″″★★★ ←前号 次号→ メールマガジン 丸河屋酒店