きき酒テクニック:は桶酸化臭

 お酒の瓶の中には空気が入っていたりして酸化します。新品の場合は空気と液体の量の比から、すぐに激しく酸化することはありません。しかしながら、瓶詰めされて、時間が少ししか経っていないのに酸化されたお酒もあります。酸化臭があるのでわかります。

 酸化による臭いの第一段階として、紙のような臭いがしてきます。場合によっては、ひどくなりますと、ダンボールのような臭いになるのがあります。

 紙のような臭いはどこでついてしまったのか?瓶内ではないとすれば、その前であります。その前とは貯蔵タンク内。

 気の利いた蔵元は、密閉と低温でお酒を貯蔵する容器を使います。確かに外部との接触はありませんし、低温ですから、貯蔵にはもってこいです。

 でも、徐々に出荷されていくとなりますと、徐々に抜き取れらていきます。タンク内の液体であるお酒の量は減り、空気の量は増えていきます。ここで初期的な酸化臭がついてしまうようです。

 ここから出して濾過すれば、酸化臭は取れます。濾過をすると旨味など長所も取れてしまい、何のためにこの重宝なタンクを使っているのか、意味がなくなってしまいます。したがって、そのまま瓶詰めとなるわけです。

 タンクの中のお酒が中途半端に入っている状態を「は桶」と呼びます。ここから、このことが理由でついた酸化臭をは桶酸化臭(はおけさんかしゅう)と私は呼びます。

 は桶酸化臭はどの本、どのサイトを見ても出てこないでしょうね。私はズケズケ言いますが、普通は蔵元には言いにくい言葉です。

 は桶酸化臭、おぼえておいてください。


お酒の講座 / 丸河屋