きき酒テクニック:粉雪(淡雪)のような

 お酒をわかりやすい言葉でシンプルに表現する。格好いいですね。きき酒テクニックと称してはじめました。第一弾が「雪解け水のような」お酒でした。今回は「粉雪のような」です。「淡雪のような」とも表現してよいでしょう。

 用意したのは、新潟県は小千谷市にある高の井酒造の越の初梅本醸造であります。

 一度火入れした生貯蔵酒であります。

 前回の雪解け水のようなと表現するお酒も新潟県産酒でありました。雪をイメージさせるお酒は新潟とか秋田などの豪雪地域のお酒が似合います。

 では、きき酒してまいりましょうか。

 香り

 ほのかに、ほんわかともやもやと立ち上がってきます。マシュマロのようでもあります。白い花、牡丹でしょうか、こんな花の様な香りも感じます。

 前回の雪解け水のようなお酒で使った越後路と香りのタイプは似ています。

 

 口に含みます。口当たり、アタックは優しいです。淡いです。甘味を持った粉っぽさを感じます。飲み込みましても、この甘いような粉っぽさはずっと続きます。

 

 「雪解け水のようなお酒」と「粉雪のようなお酒」はここが違います。

 ここがポイントであります!!

 「雪解け水のような」お酒は柔らかさから爽快感を伴って切れていきます。雪が溶けたかのような清涼感があります。

 「粉雪のような」お酒は柔らかさから爽快感へと移らずに、柔らかさを持ってそのまま切れていきます。

 雪解け水のような(越後路)の方が切れのよい辛口に感じます。
 粉雪のような(越の初梅)の方が柔らかさのある辛口に感じます。

 

 おさらいしましょう。

 もやもやっとして優しい香り。よくこなれた米粉が舌の上にある。終始柔らかである。「粉雪のような」と表現するお酒の三拍子です。

 

 今回の「粉雪のような」お酒と前回の「雪解け水のような」お酒からは新潟県産酒特有の持ち味を感じます。精米歩合が60%くらいの本醸造や特別本醸造に多く、そのほとんどが生貯蔵などの一度火入れのお酒です。越の初梅本醸造も典型的な1本であります。


お酒の講座 / 丸河屋