SBS学苑 日本酒 一日講座

日本の食文化探訪 日本酒の蔵元を訪ねてVOL5.

 

萩錦酒造(静岡県静岡市駿河区)2007年4月8日(日)14時〜16時

 昨年同様、桜の季節に萩錦さんにお邪魔しました。早咲きの心配をよそに、桜は散りながら、われわれに微笑んでくれました。4月は萩錦さんが恒例になりそうです。実は蔵元からも開講をリクエストされていました。

 お酒の講座はお酒が出る前と後では緊張感が違いますね。萩原専務の挨拶からスタート。酒蔵らしく、酒造の製造順に説明をしながら蔵内を回りました。

 お酒に必要で且つ大事なもの。
 そうです、水です。萩錦の仕込水は安倍川の伏流水。自噴しています。水には恵まれているのがおわかりいただけましょう。

 このお水、お飲みになりましたか?

 もったいないくらいの勢いで流れ落ちています。なんと贅沢なんでしょう。

 酒造りは原料処理からはじまります。お米を蒸すわけです。大きな蒸籠の下から蒸気をあてて蒸すわけです。萩錦のような蒸籠を和釜と呼びます。

 蒸された米は麹になるために、麹を作る麹室(こうじむろ)に運ばれるものと、冷却されてタンクに仕込まれるものとに分かれます。

 麹室は蔵元の心臓部。一番大事な場所であります。2階にありましたね。

 高度な御質問をいただきました。

「萩錦さんでは、何に麹を盛りますか?」

 麹を造る時の道具を問うたわけです。

 麹は麹室にある何の中で造られるのか?

 床麹=台の上、箱麹=大きな箱の中、蓋麹=麹蓋と言われるお盆の中、自動製麹器=機械の中らがあります。

 萩錦では吟醸酒などの高級酒は箱麹で造られています。また、麹蓋でも造ってみたいと奥様は言われていました。以前は使っていたのでしょう。麹蓋も麹室付近で見つけることができました。今後の萩錦のお酒にも益々期待ができそうです。

 タンクに仕込まれて、アルコール醗酵が予定通りに進みますと、次は清酒と酒粕に分けられます。

 タンクのもろみを搾るわけですね。みなさんは真剣に説明を聞いて下さり、メモや写真を撮られていました。

 写真の青いシートが掛かっているのが、お酒を搾る機械です。これを槽(ふね)と呼びます。搾ることを上槽(じょうそう)とも呼びます。

 タンクに入っている状態は、ドブロクのような感じです。

 これを搾りますと、きれいな清酒と酒粕に分かれます。瓶の中で表現しますとこうなります。

 おいしそうでしょ?

 このようにして生まれた萩錦を10種類お飲みいただきました。

 萩錦さんはさすがわ蔵元らしく、昔の機具や使ったと思われる品々がありました。みなさん興味深く質問していました。

 奥様の説明によって蔵内を回っている間に、旦那さんは食事と試飲の準備をなさっていました。

 私の方から教材費を丸投げした状態で、赤字にしないでねとお願いしてありましたが、そこはやはり蔵元。お酒は飲み切れないくらいありますからとの返事。

 おでんも用意してもらい、ありがたかったですね。

 4月の上旬で、温かいのか、寒いのかの境で、つまみにもお酒にも気を使ってもらいました。燗をすることもできましたね。

 あなたのお気に入りのおつまみは何でしたか?

 奥様の手料理に加えて、近海で捕れた刺身。御近所の有名なお豆腐もありました。

 私は敷地内にはえていた「のびる」の昆布〆が気に入っています。「のびる」は野生のネギのようです。奥さ頼んで庭にあるものを教えてもらいました。

 写真の中央の棒状になったもの。まるでネギですね。

  私から食育に関するクイズをお出ししました。20問ありました。ほとんどの方が正解でお酒を目の前に置くことができました。

 では、ここでおぼえてほしいことがありますので、最終のクイズとしましょう。

 萩原さんが手に取って説明しているこのお酒。名前は「駿河酔」でした。

 さて、駿河酔は何と言うお米から造られているんでしたっけ?

 はいはい、そうなんですよ。

 よくおぼえていてくれました。

 誉富士は静岡県が造った酒造好適米です。10年以上かけて作られたそうです。昨年からお酒も商品化されて、今年は14蔵が造ることになっています。酒販店や飲食店でも誉富士のお酒を目にすることでしょう。旬なお酒ですから、応援の意味も込めて、お飲み下さいね。

 お酒が入りだしますと時間の流れが早くなるのがこの講座の特徴であります。規定の16時はあっという間にすぎ、17時過ぎまでお邪魔しました。

 蔵元は製造業で飲食などのサービス業ではありません。みなさんに食事を提供するのも大変だったのではないでしょうか。

 修正がききませんもんね。

 お酒が入りだしますと時間の流れが早くなるのがこの講座の特徴であります。規定の16時はあっという間にすぎ、17時過ぎまでお邪魔しました。

 蔵元さん、そしてみなさんのお心配りがあり、楽しい講座となりました。

 また、蔵元訪問の企画をしていきます。

 蔵元へのお願いも突然できませんので、定番の日本酒講座である「日本酒の楽しみ方・極め方」で経験のある蔵元にお願いしています。この点については御理解をお願いします。

 次の詳細が決まりましたら、また御案内します。

 日本酒のみならず、酒類は飲酒運転の影響を、これまでない以上に受けています。まるでお酒が悪者扱いされているともとれる雰囲気です。日本酒は日本の國酒であり、我々日本人の誇り、食文化の中心であります。皆様方におかれましては、御理解も深いことですので、一層の啓蒙と応援をよろしくお願いします。

 またどこかの静岡の蔵元でお会いしましょう。


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