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●SBS学苑パルシェ校 日本酒講座 「日本酒の極め方」第5期内容 2008/10〜2009/3 | ||
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「萩錦さんゲスト」 |
秋の季節酒のひやおろしを中心に飲み比べします。 |
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「日本酒と2008年ボージョレーヌーボー」 |
食べ物との相性から探ります。 |
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「純米酒」 |
いろんなタイプの純米酒を理解します。 |
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「燗酒」 |
いろんな酒類を燗してみます。 |
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「みりん・白酒・甘酒・にごり酒」 |
清酒ではない日本の伝統酒を理解します。 |
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「日本酒の香り」 |
バナナ系とリンゴ系の香りを理解します。 |
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●10月22日(水) 「萩錦さんゲスト登場」 | |
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静岡市駿河区西脇にあります萩錦酒造の萩原さんにお越しいただきました。前日の日本酒の楽しみ方に引き続いて、連日の御登場でありました。SBS学苑に対して好意的でありがたいです。なるべく機会がある毎に、萩錦のお酒も飲んでもらいたいものです。 | |
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今回も日本酒の極め方講座らしく、萩錦の6本はブラインドできき酒してもらいました。そのようにしますと難しく、堅苦しいので、ラベルは隠さずに提供するつもりだったのですが、急遽当日変更しました。それは日本酒の楽しみ方との違いをはっきりさせなくてはとの思いからです。 |
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終わってみて、私から思えることは、如何に静岡市のお酒を売ることができるのか?どうしたら萩錦のお酒が売れるのか?という題目の討論会もよかったかなあということであります。 萩原さんと初対面な方はいないと思われましたから、萩錦のお酒を感じて、それをどのようにすればもっと世間に認知させれるか、飲ませることができるかなどを、萩原さんも交えて、お話するのもよかったことでしょう。次回萩原さんがお越しになった場合は、そのような内容にしようかと思っています。いかがでしょうかねえ。 今回の目的として「酒は人なり」「この人にこの酒あり」を納得することがありました。これについては各々の感想がおありでしょう。萩原さんってどういう印象と聞きましても、各々の意見でしょう。そしてその印象は、これから萩錦を飲んだ時に蘇ってくることと思われます。あなたの中に萩錦が宿ったとでも言えましょう。 | |
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どうだろう?と自問自答。 うんうんと納得のご様子。 |
萩原さんにも御自身のお酒をきき酒してコメントしてもらいました。 ゲストにブラインドの状態でコメントしてもらうのははじめての試みでもありました。 萩原さんも含めたみなさんの6本についてのコメントは次のようになりました。 |
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6本のお酒は次でありました。見かけ上は何やら似ていますね。 上の感想を特徴的なところだけを持出し、酒の特定名称を入れて編集すると、次のようになります。写真のお酒は左から1.です。 |
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1. 特別本醸造(2度火入れ) 2. 特別本醸造(1度火入れ) 3. 特別本醸造(1度火入れ原酒) 香りの強さは 1 > 3 > 2 4. 特別純米(2度火入れ) 5. 特別純米(1度火入れ) 6. 特別純米(1度火入れ原酒) みなさんの好みは次のようになりました。 1位 2.南アルプス(1度火入れ) この結果からすると、1.の南アルプス(2度火入れ)と5.の登呂の里(1度火入れ)は良くなかったのかと疑問が生じます。でもそれは勘違いですよね。1.のみなさんの感想をもう一度御覧下さい。ベタ誉めですよ。すごく美味しいお酒と表現されています。 したがいまして、今回の6本全ての酒質は良好であり、非常に素晴らしいお酒であるとなりましょう。このような美味しい静岡市にある萩錦がもつともっと知名度が上がり、たくさんの方々にたくさん飲まれるべきだと思われますね。それにはどうしたらよいのか?やはり次回にゲストでいらした時には、その話題の討論会的な講座にいたしましょう。 | |
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それも少人数だからできる内容かもしれません。今回も時間が足りないくらいに有意義でありました。 つまみは日本酒にあうようにチョイスしたつもりでした。いかがでしたか? |
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来月はボージョレーヌーボーの解禁直後であります。この講座ではじめてボージョレーヌーボーがお目見えします。日本酒と比べる相手として使います。つまみを通して、同じ醸造酒であるワインと日本酒がどのように違うのかが、よくわかると思います。他の酒類から日本酒の良さがわかることもありましょう。 | |
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●11月26日(水) 「日本酒と2008年ボージョレーヌーボー」 | |
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開講以来はじめてのこと。ボージョレーヌーボーをお持ちしました。ワインの苦手な方がいましたら申し訳ないです。その心配もなく、楽しいお勉強となりました。今回の私の役目は講師よりも料理人、あるいはサービスマンですよ。 今回のテーマは日本酒とボージョレーヌーボー・食べ物との相性から探るであります。 | |
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用意したお酒は次の4本。 杉錦-きんの介(新酒・本醸造) 日本酒もワインも新酒とそうでない組み合わせにしました。そうすることで、お料理とあわさった時の違いがわかりやすいからです。 日本酒とワインは同じ醸造酒の仲間でありますが、日本酒は米から造られ、ワインはブドウから造られます。この違いは大きいです。穀類と果実ですからねえ。この4本をお酒だけで味わっていれば、全く縁遠い品物達であります。 |
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違いはお料理がなくとも、飲むだけで判明。いやいや、見た目からも違いますね。日本酒がほぼ無色で透明であるのに対して、ワインは紫がかった赤ですからね。 これらにあわせるおつまみだって、これら同様に違ったものになると思うのが普通です。 私なりに逆バージョンの企画をしました。結果として、やはり同じ醸造酒なのだなあと、感想が出てくるにはどうしたらよいのか?そこがおつまみの出番でありました。4つのお酒とあわせてみて、ほぼ相性がよいとなるおつまみは何なのか。私の宿題として取り組んでいたのであります。 おつまみは次を用意。 メインはピザとカツオでした。ピザはワインにあいそうだし、カツオは日本酒にあう。常識ですよね。日本酒にあうピザとワインにあうカツオはどうすればいいのか? ピザは餃子の皮を使い、教室で焼きました。 これが好評で、もっとたくさん持って来ればよかったと思ったくらいですよ。みなさんの目もハートに輝いていました。 餃子ピザは日本酒にもワインにもあったことでしょう。チーズが日本酒にあいますもんね。ここで忘れないために、ローマ風餃子ピザの作り方を書いておきます。 | |
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用意するもの ・餃子の皮 |
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作り方 1.餃子の皮にトマトケチャップを塗る |
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これはトマトソースとチーズで赤ワインにもあうのですが、トッピング次第では白ワインとの相性も良くなります。 | |
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アンチョビをトッピング |
カキのローストオイル漬けをトッピング |
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このような塩っぱい系の海の幸は白ワインとばっちり! イタリアンソーセージやサラミは赤ワインとあいます。ローマピザはピザ生地を薄くしてフライパンで焼き上げます。餃子の皮はまさにローマピザ生地にうってつけ。 こんなに美味しいローマ風ピザが2分でできるのですからねえ。うれしいものですよ。これって簡単すぎて馬鹿にされるかもしれませんが、味は◎◎◎。 | |
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トマトソースとチーズで赤ワインにあうのですが、トッピング次第では白ワインとの相性も良くなります。 ピザについてはこのくらいでよろしいでしょう。さて、次はカツオです。カツオの味付けは次のようにしてもらいました。 「ショウガ醤油」「レモン醤油」「キムチあえ」 ショウガ醤油以外は珍しいでしょう。慣れないものは不安でもあります。 結果は次のようになりました。 これから何がわかるのでしょうか。 まず、日本酒はだいたい相性的にはいいでしょう。特にショウガ醤油に関しては新酒もひやおろしもよく、この中の組合せでは第一位と第二位となりました。レモン醤油とキムチあえはぼちぼちあうということがわかります。 ワインについても面白いことがわかります。新酒も3年物もショウガ醤油よりもレモン醤油の方が若干よくなり、レモン醤油よりもキムチあえの方が若干よくなっています。 ボージョレーは ショウガ < レモン < キムチ の順に相性が良いのでしょう。 キムチあえに着目してみましょう。4つのお酒すべてと相性がよくなっています。これはしてやったりです。私が試行錯誤して提供した甲斐があったというものです。世間一般ではカツオは赤ワインとはあわせづらいと考えられていることでしょう。そしてキムチだってそうです。しかしカツオキムチは赤ワインとも相性が良い・・・・・不思議と思っても不思議ではないですよね。 今回のおつまみからみた醸造酒はいかがだったでしょうか?おつまみ次第では、同じようなことが起こるのでしょう。 ●カツオキムチはこれからの食生活に役立ててみて下さい。● |
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●12月24日(水) 「純米酒」 | |
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純米酒ってなんだっけ?純米酒にはどんなのがありますか?みなさんにお答えしてもらい、進行していきました。 | |
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今回用意された純米酒8本。 |
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この頃は日本酒の本数も多いです。本数を容量より優先してお持ちしています。いろんなのがある方がつかみやすいと考えているからです。 「純米酒とは?」の問いには、「醸造アルコールを添加していないお酒」と答えが帰ってきました。そうですね。純米酒の原材料は(表示)は米と米麹になっています。特定名称から見ると、「純米大吟醸」「純米吟醸」「特別純米」「純米」となります。 では「米だけの酒」は純米酒でしょうか?これは5年くらい前に大問題になりました。それは米麹を使わずに、糖化酵素液により糖化しても糖化酵素の表記義務がないために、一般的な純米酒と間違いやすい。問題は言葉のあやかもしれませんが、消費者に間違いやすくないようにしなければと、特定名称を変更しました。 純米酒に限っては、精米歩合の規定をなしにしました。その代わりにすべての特定名称酒に最低の麹歩合を付け加えました。このことから「米だけの酒」や「すべて米のお酒」は純米酒へと移行することになり、また新なタイプの純米酒も生んだ結果となりました。 特定名称の精米歩合に関しての項目がなくなったので、従来の純米酒の規定であった70%よりも磨かずに製造した、味の濃いお酒が誕生したのです。 純米酒は原料である米の味や風味が生きているのが最大の特徴です。米を磨かないことにより、より米の味の乗ったお酒が出て来ました。特定名称の改訂前までは、これらのお酒は造っても一般酒、いわゆる普通酒となるため、商品価値を上げづらい。商品価値を伝えることがしにくいわけでした。それが堂々と米らしい、純米酒らしく製品として世に出せるわけですから、このタイプの純米酒を造る蔵も増えました。 製造方法からは次のような純米酒がありますと、みなさんからいただきました。にごり酒、おりがらみ、山廃、キモト、生、生貯蔵、生詰、無濾過、原酒、しぼりたて、あらばしり、中汲などでした。これらはお酒のラベルに書かれていますから、お酒を手にとった時には、注意してみて下さい。 8本のお酒は下のように比べながらお飲みいただきました。 AとDは酒母の造りが大きく異なっています。両方とも純米酒で精米歩合はいっしょです。生貯蔵同士。山廃造りと速醸造りの違いがよくおわかりになったことではないでしょうか。 BとEは精米歩合も同じ純米吟醸同士。片方が生で、もう片方が生貯蔵です。生らしさがおわかりになったことでしょう。 CとGはどちらも純米大吟醸。酒母が違っています。片方がきもとでもう片方が速醸です。香りで勝負するのか、味で勝負するのかがおわかりいただけたと思います。 さて、それに対するおつまみです。前回からこだわりがあり、注目の的でした。今回はお刺身にしました。やっぱり日本酒にはお刺身が似合います。お刺身は夏に持ってこれないので、冬は多用しようかと思います。 ただ食べてもらうのではなく、講座らしく食べ比べしてもらいました。 「ワサビ醤油」VS「ラー油醤油」 意外でしょ?ラー油は話題の石垣島ラー油をお持ちしました。醤油は普通のヤマサ。ワサビは練り製です。お刺身とどちらが相性があうのか?また、それらを日本酒とあわせた場合はどうなのか?これらに着目して御賞味いただきました。 その結果 「ワサビ醤油」も「ラー油醤油」も美味しい。五分五分でした。お酒とあわせますと、圧倒的に「ワサビ醤油」が優勢。「ラー油醤油」は美味しいけど相性的にはそんなに良くはないとなりました。 私も講座が終わってから、同じことをしました。「ラー油醤油」は最初は美味しいけれど食べ続けると油がくどくなります。その点「ワサビ醤油」はずっと安定していて、ワサビがお刺身の油分を上手く美味しさに表現し、旨さが増すことがわかりました。 教室でも話されていました。「赤身の意味があるの?」そうです。素材の持ち味を消す作用があっては、素材の存在意味がないです。調味料はあくまで主役にはなれませんね。石垣島ラー油は素敵なラー油。これはみんなで一致したことでした。 | |
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●1月28日(水) 「みりん・白酒・甘酒・にごり酒」 |
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今回は本来2月にすべき内容でした。早トチリしてしまいました。それもこれも、この白酒・甘酒・にごり酒は新ネタ。正月になってから、ずっと気になってしょうがなかったからであります。 |
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「みりん」 市場にみりんはあふれていますが、単なるみりん表示のみりんはありません。ここらへん、みりんへの扱われ方が現れていると思います。みりん風や本みりんはあります。 みりんって何? 誰も答えられないような問題。誰も疑問に思わない、いやいや、誰も感じないレベルのことでしょう。みりんの存在ってそんなものなんですよね。講座では”みりんの叫び”みたいなことも訴えたかったですよ。今講座をお受けになって、みりんに対する認識が正当となられたかと思います。 みりんはみりんとして誕生して来たのではありません。練り酒や白酒を液体と固体に分離することから生まれてきました。 江戸時代前までは日本酒のしぼるという作業がなく、酒を飲むと言うよりも、酒を、この場合はもろみですが、食べていました。 もっと甘いお酒がほしいとの欲求から、お酒にを米と麹を混ぜて、練って飲んでいました。これが練り酒=白酒の誕生であります。練り酒と白酒は練り具合が少々違うとの解釈もあるようですが、基本的に同じ種類であります。 白酒は静かにしますと、固体分が沈澱下します。上ぶみは透明な液体であり、この部分だけにしたのが、みりんであります。食べ物から飲み物への進化です。 飲み物のみりんが料理にも使えるぞ、と江戸時代の料理人が世間に広め、それ以来、みりんは調味料としての存在になっていきました。 みりんは米と米麹と焼酎からなります。蒸した餅米と粳米から作った麹を焼酎に混ぜます。15゜くらいの品温にておよそ40日。しぼればアルコール13゜〜14゜のみりんができます。この時点でみりん粕も同時にできるわけです。みりん粕は世の中に出てこない珍しいものですね。 | |
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こうして出来上ったみりんが単なるみりんでありますが、商品としては純米本みりんとなります。左の杉錦の純米本みりん飛鳥山です。 これは濃かったでしょ? 次に本みりんとは何なのでしょうか? 純米本みりん以外の本みりん。何だか日本酒の純米酒と本醸造のようですね。 はい、実はそのような間柄であります。 純米本みりんに焼酎を添加し、味の薄くなった分だけ糖類を添加してあるのが本みりんであります。 |
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純米本みりんと本みりんを肯定的に比べますと、純米みりんが濃い口で本みりんが薄口となります。料理によって使い分けることもできましょう。 | |
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みりんの仲間でみりん風があります。これはみりんに似た調味料であって、みりんではありませんよと商品名からもわかります。 これらのみりん風調味料は、みりんからは作りません。 例えば、アルコール1度未満のみりん風調味料は、アルコール度の高い清酒を水で薄めます。 元々の清酒のアルコールが25゜であれば、25倍薄めることになります。この状態では、ほとんど水っぽいお酒。お酒のような匂いのする水であります。 これに塩や糖類や酸味料を加えます。お酒の風味がある甘酸っぱい液体ができます。 これがみりん風調味料です。新味料と明記されています。意味はわかりません。 |
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みりん風調味料を作るための清酒の原料に糠を使いますと、米よりも原料費を抑えられ、低価格な商品ができます。 アルコール8゜のみりんタイプは醸造調味料と明記されています。 新味料も醸造調味料も法的根拠のない自己表示ですから、そこまでにしておきましょう。 アルコール8゜のみりんタイプにも塩が入っています。これは塩が入りますと、アルコールが入っていても、酒類とはみなさないという日本の法律により、酒税がかかりません。低価格路線の商品であります。 みりん風とみりんタイプの調味料をみりんもどきと否定しますか? 私もその気持ちはまったくないとは言い切れません。みりんと言う文字が使ってあるからです。 しかし、みりん風みみりんタイプも肯定したいと思います。料理に使うのであれば、みりんという枠を越えて、応用ができるかもしれません。しかも低価格です。私はこれらを救世主とも思えます。 これらが誕生したのは、第二次世界大戦後であります。物資が乏しく、米もなかった時代です。食べる米もないのですから、飲むための日本酒もなかなか出来ないことでしょう。調味料としてのみりんに回されるお米など、たくさんあるはずがありません。しかし、人々の生活はあるわけで、お酒にしても、みりんにしても必要とされています。 その経済情勢から、清酒の世界では、醸造アルコールをたくさん添加して、糖類や酸味料で味付けしたものがほとんどでしたし、みりんも清酒から転用して、みりん風として作られました。 今でこそ、みりんはみりんであると思われるでしょうが、戦後の貧しい時代には、作れなかったみりんに代わった何か、つまりみりん風が必要であったわけです。 みりん風調味料には堂々と書かれています。1947年誕生、昭和22年ですよ。あの時代によく作ってくれました。これがあったからこそ、日本の食卓も少しは豊かな思いをしたのでしょう。 平成21年、飽食の時代の中、開発して発売されれば、みりんもどきとバッシングをもらう可能性は高いでしょう。時代の産物。もの作り日本らしい、魂のこもった調味料であります。 あっぱれ! | |
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柳蔭 柳蔭についても触れておきましょう。柳蔭も知られざるお酒であります。江戸時代に作られました。 甘い焼酎としてみりんを飲む方も多かったこの時代、みりんが手に入れることの出来ない人々もいました。みりんの代金が払えないからであります。 そのような人々のために開発されたのが、柳蔭でありました。 みりんに焼酎を加えます。焼酎が入ることにより、アルコール度数が高くなりましたから、水を入れて調整します。 元々のみりんよりも量が多くなりました。甘さを補うために、みりん粕を混ぜます。丁度よく出来たものですね。 |
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加水しない場合もありますが、この場合は量は増えませんが、アルコール度は高いですから、少ない量でより酔えるわけです。 柳蔭という名は柳の蔭でひっそり飲む。安い酒を飲んでいるところは見られたくなかったのでしょうね。 また、甘味のために入れたみりん粕がふわ〜んと液体を漂う姿が、柳の様に見えるからとの節もあります。 |
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今回はみりんを使ったおつまみを御用意しました。すべてにみりんが使われております。 みなさんにお聞きしたところ、特に好評だったのが、右上の干し柿の酒粕あえでした。干し柿を一旦戻してから、みりんと酒粕にあえるようです。みりんをテーマにした講座らしいおつまみでありました。 みりん、白酒、日本酒に共通しているのは、麹であります。砂糖のない時代からも甘味として必要とされていましたし、日本酒の醗酵には麹の酵素が欠かせません。中心は麹であります。 | |
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●2月25日(水) 「燗酒」 | |
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酒造工程の火入れ。瓶火入れ、通称瓶燗をつけてもらいました。この火入れは4月と9月の講座と連動しています。酒母による燗酒の味わいの違いを確かめることが目的ではありました。 君盃の純米酒と本醸造の生酒を火入れしてもらいました。 |
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本醸造は300mlに入っているので、瓶ごとそのまま火入れしました。 純米酒は1.8Lから300ml6本に分けてもらいました。 |
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火入れ(燗)の温度は65゜! みなさんで強力しあいながら火入れしてもらいました。 | |
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目的の温度に達した直後に急冷。 教室の水道が活躍です。 ずっと温めている必要もないですし、お酒の保存は低温が基本ですから、火入れ後はすぐに低温貯蔵となります。 |
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このような瓶火入れ(瓶燗)は、手間暇がかかります。蔵元でもすべてのお酒をこのような「燗→冷」にするには、それなりの装置が必要となります。装置がない場合は、できるだけの量をすることになります。どこまでのお酒をどこまでの方法でするのか、ということも蔵元の方針であります。蔵元に訪問しましたら、どのお酒をどの火入れ方法でしてますかと聞いてみるのも興味深いことだと思います。 市場に出ているお酒で、火入れの方法に影響を受けているのも多々あります。 火入れはおでんやお味噌汁の作り方と似ています。沸騰させないですね。沸騰させてしまった味噌汁は冷えてもどこか焦げっぽい味がします。口の中に入れた時、飲み込んだ時に焦げを感じます。 液体なのに焦げっぽいのも面白いですが、私もこの感覚を知ってしまったために、二度火入れされている一般的なお酒の燗酒が飲みにくくなってしまいました。冷やでも燗でも生酒か生貯蔵、生詰ばかりになっています。生貯蔵については表示していない蔵元もありますから、細かく言いますと、確認の必要があります。これはあくまでも私の例ですから、講座的にはあまり気にしなくていいです。 今回は8本火入れしてもらいました。次回の燗酒をする講座は4月に予定しています。今回の8本の内の4本をまた火入れしてもらいます。9月になったら味わって、確かめられますので、それまでお待ち下さい。 | |
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今回は4本の燗酒を味わってもらいました。 左から「速醸」「山廃」「山廃」「きもと」と酒母の作り方が違っています。 |
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「速醸」「山廃」「きもと」の違いを冷やで飲み、燗でも飲むことにより学習しました。また、高砂の山廃純米は2年ものと1年ものの2本を用意して、熟成による違いも感じてもらいました。 三千櫻と杉錦は一度火入れされて、高砂の2本は生でありました。生と火入れのお酒の燗の違いまでわかったかもしれません。 | |
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おつまみとしてお刺身を持ってきました。日本酒にあうおつまみは高価となりがちですが、お刺身はいいものですよねえ。 寒い時期にはなるべくお刺身を提供するようにしますね。 7名に対して、これが2皿ですもんね。豪華で贅沢であります。 |
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燗の付け方ですが、まず冷やで味を確かめて、みなさんに燗の温度を決めてもらい、御自身達で燗をつけ、他の人にお酌してもらいました。 いかがでしたか?燗酒の感想まで聞く時間がありませんでした。燗酒を味わうよりは、前半の火入れについての御質問も多く、火入れについてはよく御理解いただけたことと思います。 |
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さしつ さされつ いいものです。 | |
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●3月25日(水) 「日本酒の香り」 | |
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日本酒の香りの魅力。香りからリンゴ系かバナナ系かを選んでもらいました。原料であるお米はシンプルな香味。それが醗酵により、あれほどまで芳しくなるのですからねえ。 | |
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「きき当て」 久々にウォーミングアップからスタートしました。 今回は苦戦しましたね。これも慣れですから、回数頻度を増やしましょうか?(教材費と教材の関係から御用意できるかどうかも問題ではあります。)当たるとうれしい気分になりますから、また挑戦してみましょう。 |
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「香りのタイプ」 日本酒にはバナナ系とリンゴ系があると言われます。主に吟醸酒の香りであります。今回のお酒は特徴が出ているわかりやすいのを選んでお持ちしました。いかがでしたか? グラスから香りを嗅ぐわけですが、グラスから立ち上る香りを鼻で嗅ぎます。この時感じられる香りを上立香(うわだちか)と呼びます。口に入れてから感じられる香りもありますね。これを含み香(ふくみか、ふくみこう)と呼びます。上立香と含み香は絶対におぼえなくてはならない単語です。この機会におぼえて下さい。 お酒の香り、芳しい吟醸香は主に次の5つの成分から成り立っています。 酢酸イソアミル これらをガスクロマトフィーにかけて、数値化して、グラフにすることもできます。 5つの芳香物質が同程度あれば、左のようなバランスの良いグラフになりますが、現実はなかなかそうはなりません。右のような感じになることが、ほとんとであります。それはどうしてか? | |
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まず5つの芳香物質は2つにグループ分けできます。 酢酸イソアミル・イソアミルアルコール・・・・・→ イソアミルグループ βフェネチルアルコールはどちらのグループにも属さないです。 イソアミルグループが多い場合はカプロン酸グループは多くなりません。逆にカプロン酸グループが多い場合は、イソアミルグループは多くありません。イソアミルグループとカプロン酸グループのバランスがとれるのは、両方とも少ない場合です。βフェネチルアルコールはこれらに左右されませんから、グループには入れません。 実はイソアミルグループが多いお酒はバナナ型であります。酢酸イソアミルはバナナの様な香りがします。少量ですと青リンゴを想わせます。 カプロン酸グループはリンゴ型であります。黄色や赤いリンゴを想わせる香りが強いです。 正体をばらせばこのようになります。お酒がどっち型かなと飲んでしまうと面白くもなくなりますね。しかしここは教室であります、講座でありますから、御容赦を。 それぞれのお酒の香りを言葉で拾っていきました。 | |
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1. 白隠正宗特別純米 静岡酵母のNEW-5を使っています。バナナ型です。 2. 三千桜純米 協会14号を使っています。リンゴ型です。 |
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あれあれ、みなさんの印象とは逆になっています。これはみなさんからも御指摘がありました。理由は飲用温度にありました。最初は冷たくて、芳香成分が充分に感じられませんでした。 あとあとになり、白隠正宗はバナナの香りが強いなあとわかってきました。 「あぁ バナナだバナナだ。」 三千桜も徐々に桃やイチゴのような香りかあるねと言っていましたね。 温度によって、出てくる成分も違えば、感じる成分も違うのでしょう。そういうこともあって、きき酒の品温は17゜近辺で行なうことが多いです。 | |
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3. 高砂大吟醸 4. 高砂純米大吟醸 5. 萩錦 大吟醸 全国新酒鑑評会出品酒 |
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1.〜5.まで酵母の種類を書きました。 吟醸酒の香りに最も影響を与えるのが酵母です。米を山田錦にして、酵母違いのお酒を比べますと、酵母と香りとの関係がわかります。鑑評会出品酒は山田錦を使っているのが多く、酵母はそれぞれ多数ですから、よき教材でもあります。試飲会、鑑評会は大吟醸・純米大吟醸をきき酒するチャンスでもありますから、積極的に参加して下さい。 お酒の設計図の中の香りの決めては酵母であるわけですね。 | |
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おつまみは今回もお刺身でした。2枚です。この人数では充分ありますから、贅沢ができていいこです。 月に一度の講座。日本酒にあうお刺身を持ってこれる喜びを私は感じています。飲みに行っても、堂々とお刺身の盛り合わせは注文しづらいこともありますし。 今回で今期も無事終了しました。御受講ありがとうございました。 |