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●SBS学苑パルシェ校 日本酒講座 「日本酒の極め方」第4期内容 2008/4〜10 | ||
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「しぼりたて」 |
フレッシュな新酒の特徴を感じます。 |
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「花酵母」 |
流行している花酵母の12タイプを味わう。 |
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「精米歩合」 |
お米の磨き方によって変わる香味を知る。 |
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「日本酒の甘辛」 |
日本酒度と酸度は甘辛の数値か? |
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「発泡日本酒」 |
最近話題の炭酸が入った日本酒を味わいます。 |
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「燗酒」 |
このお酒、あなたならどのように燗をしますか? |
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●4月23日(水) しぼりたて | |
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日本酒の極め方でもきき酒は重視してまいります。これはお酒とあなたが1対1で静かに向き合えることが重要だと考えているからです。 ただただ記号がついているお酒をどのように解釈しているのか、それをどのように文字として書けるのか、などを自覚してもらいたいです。 石を触って石の気持になれるように、お酒をきき酒したら、そのお酒の気持になれたら素敵です。 今回のきき酒は少々難しかったようですね。講座のウォーミングアップにもなれれば、私としてもやりがいが出てきます。 次回も集中してきき酒して下さい。 |
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文字通りにしぼったばかりのお酒であります。状態を名として意味しています。 しぼったばかりのしぼりたてですから、何の処理もしていないと考えるのが普通です。 処理とは加水や濾過や火入れであります。お酒は基本的には冬だけしか造りませんから、冬に造ったお酒を1年間通じて販売していくこととなります。 しぼったばかりの状態の酒質は、時間が経つに連れて変化(悪化も含めて)していくために処理をします。 お酒を悪化させるかもしれない物質を取り除くための濾過や火入れ。飲みやすいアルコール度にするための加水が主な処理・調整です。 |
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上の1〜8のお酒は下のどの銘柄でしょうか? というのが問題でありました。無謀と思うのが普通。出題されて唖然としたかもしれません。 しかし、よくラベルに書いてあることを理解していきますと、これが不思議不思議。 お酒の品質から推測することができるようになります。確かに実感されたと思います。 |
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実証見聞1. にごり有り 1.2.は瓶からもはっきりわかるくらいに、そして5.もグラスを見れば、濁があります。 このことから1.2.は来福か忠正で5.は君盃。さらに来福は純米で忠正は本醸造。味がありアルコールが低い方が来福で、すっきりしてアルコールを強く感じる方が忠正となります。したがって、1.=来福 2.=忠正 と判明できました。 実証見聞2. 米の香り強し 4.が米の香りが強いとみなさん同意。これから4.は純米系ではないかと推測しました。 一方の瓶の表示からは天領の瀧純米酒と千福の純米大吟醸の2つが純米系とわかります。4.はこのどちらかでしょう。そして純米大吟醸はフルーティーさが米の香りを上回って感じられますから、4.のようにはっきりと米の香りがするのは天領の瀧となりました。 ここで整理しますと、残っている番号は3.6.7.8.で、銘柄は開運、萩錦、千福大吟醸、千福純米大吟醸です。 実証見聞3. アルコール度 開運=本醸造、アルコール19゜ この中でアルコールが強くなく、コクのあるのが7.ということで、7.は千福純米大吟醸となりました。 残るは(3.6.8.)=(開運、萩錦、千福)。 3.は香り高く大吟醸の要素があるので、千福大吟醸かなという意見もありました。しかし、大吟醸のような大物っぽさはないとの指摘も出てきました。ここで3は保留となりました。 次に6.です。3.よりもフルーティーさに欠けるのですが、アルコール度が3.6.8.の中では一番低い。したがって、6.は千福大吟醸ではないかということになりました。残るは3.8.。 8.はアルコール度が高くてすっきりしているとの意見が多かったです。 | |
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残った3.と8.。3.はフルーティーで8.は辛口。銘柄としては、萩錦か開運。 開運も萩錦も本醸造の生原酒であり、アルコール度も同じ19゜。 ラベルからはこの2つをしぼるための情報は得られません。こうなると、造り手のイメージや飲酒経験からのイメージとなります。だから正直、きき酒からこの2つを断定することは不可能であります。 では、イメージ的にはどうか。 3.は8.よりも優しく繊細さがあり、どこか心細い面もあります。8.は力強く堂々とした雰囲気も感じられます。 このようなことから3.は萩錦であり、8.は開運ではないのか。ということは成立したかと思います。 素晴らしかったと思いますよ。みんなで知恵をしぼれば、ここまで出来ました。 1名様は最後の迷った4本の3.6.7.8.を適格な表現で当てることが出来ました。お見事。 つまみがない方がお酒の味はよくわかるのですが、コメントはつまみがあった方がよく出てきました。いつもはお酒とお料理で楽しみますから、体は良い方向に反応したのでしょう。 結果です。 1.=忠正 5.=君盃初しぼり |
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しぼってから消費されるまでの期間が短いことを前提にして造られています。旬なお酒です。今回の講座からわかったしぼりたての特徴を列記します。 ・しぼりたての風味があるように、火入れや加水と濾過をしていない「原酒」で「生」が多い。一度火入れをしてある生貯蔵のしぼりたてもあります。 しぼりたての風味のことをきき酒用語で「新酒ばな」と呼びます。これはフレッシュでフルーテイーさを感じさせる香りでありますが、吟醸香とは違う香りであります。 ・特定名称を問わず「新酒ばな」があるため、例え大吟醸でも吟醸香がこれに隠れる場合もあるし、吟醸系でないお酒も香り高いものが多い。香りの高さは「新酒ばな」による。 ・酒造好適米を使っていないものが多い。どんなお米からでも新酒らしい風味(新酒ばな)がするために、あえて酒造好適米を使う必要がない。 これは早めの消費を意識しているもので、製造から夏を越して飲む場合は、新酒らしさもなく、バランスが崩れた風味になることが多い。 逆に考えてみると、山田錦のような酒造好適米で造られたお酒は、しぼったばかりは大したことはないが、時間が経ち、その本来の実力を発揮するお酒もあるということです。 いずれにしてもお酒が嗜好品という枠で捉えなければいけないですね。造り手からみても、飲み手からみてもです。 普通の飲酒は、まず飲む前にそのお酒の履歴などがわかりますが、講座では履歴からお酒の銘柄を探りました。逆方向からながめたということになります。 我ながら講座らしいかなあと思いましたが、いかがでしたか? | |
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●5月28日(水) 花酵母 |
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花薫る5月は花酵母のお酒。12種類もありました。よ〜くきき酒して、上手に分類わけも出来ました。お花とお酒は似ています。あなたを信じて生まれ咲いています。 |
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少人数制の極め方の場合は、お一人様12個のグラスを使うことができました。 一流の講座みたいです。日本中探しても、これほど準備できる講座はないことでしょう。高額なケースは除くとして。 |
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通常の酵母は協会何号とか、静岡酵母の何々とか、優良酵母が配付されます。 パン酵母などは天然酵母を使うお店も多いです。御主人が野山を駆け回って、酵母を採取して固定化することもあります。 花酵母もこの感覚に近いものがあります。自然の中に、まだ発見されていない優良酵母があるのではないかとの発想は誰でもしがち。 |
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酵母の住まいはある程度湿った落ち葉の裏側との説があります。どこにでもいそうでいないのが優良酵母。 花に着目したわけです。果実には大量に酵母がついていますが、これはワイン向きだとの判断。納得もできそうです。 数々の花から酵母はいないかと、実験を重ねて、実用化できているのが、今回の花酵母たち。研究者によれば、桜酵母が一番苦労されたようです。 今回は180mlの小瓶を選びました。種類の豊富さを目的としたからです。小瓶独特のリスクがあります。品質管理が難しいです。大きな入れ物から、詰め替える率が多いし、お酒に対して空気の割合も多いので、酸化の危険もふくらみます。 製造元は以前ゲストにもおいでいただいた茨城の来福でした。来福は花酵母を積極的に使うリーダー格でもあります。熱心です。 | |
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おつまみは富士宮のミルクランドで買ってきたチーズ類などです。 こちらのテーマはわさびでした。 |
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みなさんには一つづつきき酒してもらい、コメントを書き、さらにグループ分けを目指した、タイプ分類をしてもらいました。 グループ分けのテーマは何でもよかったのですが、結局は「味わいの中心は何?」となりましたね。 みなさんのコメント、そのお酒の味わいの中心、そして好きなお酒にポイントを入れてもらいましたのでそれらを列記します。 | |
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1.桜の花酵母 2.牡丹の花酵母 3.ベゴニアの花酵母 4.なでしこの花酵母 5.コスモスの花酵母 6.ひまわりの花酵母 |
7.日々草の花酵母 8.しゃくなげの花酵母 9.つるばらの花酵母 10.月下美人の花酵母 11.アベリアの花酵母 12.おしろい花の花酵母 |
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みなさんの好みは上記のポイントから次のようになりました。 1位 10.月下美人の花酵母 おつまみが有る無しによって、味覚は変わります。評価も同時に変わったことでしょう。いつもの飲酒スタイルになると、身体が馴染むということ。お料理との相性を無意識にしていて、それを含んでの味覚の認識をしている。こういったことが現れたかと思います。 12本あれば好き嫌いも当然あったことでしょう。同じ蔵元で、同じ原料米を使い、すべて精米歩合の同じ純米吟醸、アルコール度も均一。違いは酵母だけでした。 こういったきき酒ができたことこそ何よりであります。講座としては素敵な経験ができたと私は自負しております。 花酵母を使った製品は、清酒にしても焼酎にしても、これからぞくぞくと咲き乱れることでしょう。これらの花を温かいまなざしで支えていってください。お願いします。 | |
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●6月25日(水) 精米歩合 |
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精米歩合から酒質を探りました。講座らしい内容ではなかったでしょうか。商品に隠されたミッションも地域性もよくわかりました。ちょっと難しかったかもしれません。よくがんばりました。 |
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精米歩合の復習です。 1.精米歩合40%の意味は? その答えはここでは書かないことにします。お酒の本などにも書かれていることでしょう。一般論を書くよりは、みなさんと過したことからのオリジナリティーを書いた方がいいですもんね。 3本づつ、3つのグループに分かれて、9本ありました。3本づつのお酒は皆、精米歩合が違っています。それは特定名称からもわかります。 アルコール添加されたものは、本醸造、吟醸、大吟醸となり、アルコール添加されていない純米系は、純米(精米歩合75%)、(精米歩合65%)、純米吟醸となっています。 ブラインドの状態で、そのお酒がどれかと考えることで、精米歩合の違いによる酒質がみえてくると考えました。 9本もあると、コメントを考えるだけでも一仕事です。 お酒のコメントの前に今回のおつまみについてです。テーマを大根にしました。理由はありませんが、お正月に新潟の農協の方々が静岡にみえ、大根の漬け物を販売していました。静岡では買えませんし、「そうだ!極め方の人たちに提供しよう」と即断しました。左から静岡の糠付け、新潟の柿漬け、新潟の酒粕漬け、秋田のいぶりがっこです。 包丁で切ったら、思ったよりも大分多かったです。余ったら自分の夕食と晩酌で食べればいいなあと思ったところです。実際には翌々日の朝食までありました。大根もそうなんですが、漬け物はごはんにも合うし、お酒にもあいますね。重宝で旨い。日本の醗酵食品の良さであります。 さて、肝心なお酒のコメントであります。今回も真剣に黙々ときき酒されました。極め方って感じでいいです。 イ ロ ハ イロハは日本盛の特別本醸造か吟醸しぼりたてか大吟醸のどれかでした。 吟醸香→吟醸系と想像できますから、ロは吟醸か大吟醸と想像できます。この2つの内で香りが高い方が大吟醸となるのが普通です。熟成香からハは吟醸系でないことがうかがえ、特別本醸造となります。 精米歩合を考えましょう。精米歩合の数値が低い、原料米をよく磨いてあるお酒は香り高く、すっきりとした味わいになる傾向があると言えます。この長所を活かすように、フレッシュ感も大事にされています。3つのお酒から、日本盛は万人向けのお酒を作るミッションがあることもわかります。
2 12 22 2、12、22は杉錦の特別本醸造、吟醸、大吟醸のいずれかでありました。メロンとほんのりバナナから12と22は吟醸系とうかがえます。= 2は特別本醸造 香りの高さと強さはどうでしょう? 味わいからみても、12はまろやかと表現されています。メロンの香りとともに、このお酒は吟醸酒であって、上質のものとなり、上の香りの高さも加えて、12は大吟醸となり、22は吟醸となります。 精米歩合を考えましょう。ここでも磨いてあるほど、香りが高くなりました。そして、同じ蔵元で同じように造った場合、精米歩合の高低差が味覚の美味しさ加減にも現れます。 2は決して酒質は悪くはありませんが、12と22があまりに素敵なために、コメントは少々辛口になっています。これも精米歩合がなせることであります。
A B C ABCは佐賀県の天山酒造の純米酒(精米歩合75%)と純米(精米歩合65%)と純米吟醸のいずれかでありました。純米酒はアルコール添加されず、すべての味わいついて、アルコール添加されたものと比べますと、濃縮感があります。 純米酒特有の酸味。ここに着目しましょう。 Aは酸っぱい、BはAより酸っぱくはない、Cは酸っぱくないと表現されています。 ここから想像することとして、原料の磨き方が、ABCの順でたくさん磨かれていると言えましょう。つまり、Aは純米酒(精米歩合75%)、Bは純米(精米歩合65%)、Cは純米吟醸です。これで答えは決まったかにみえます。 香りをみてみましょう。 香りから読み取れる精米歩合の順と、味わいから取れる精米歩合の順が、まったく逆であります。こういうお酒もあるのですね。これはメーカーさんに、してやられたって感じです。 ここから言えることは、イロハと2.12.22の一般的なラインナップとABCのような稀なラインナップがあるということです。これには更に商品の価格もみる必要があります。ABCはAがBよりも高価なのです。精米歩合が低くても高価なのです。造り方が違うと想像できます。Aは何かのこだわりがあって生まれた商品なのでしょう。それを価格からも読み取れます。一般的には精米歩合順に価格は並んでいると言っても大丈夫でしょうけど。 佐賀県の食事は甘く濃いらしいです。それにあうように、このラインナップは酸味がキーポイントでありました。 今回は大根でしたが、サバの味噌煮などを食べながらやれば、コメントも違ってきたのかもしれません。ここまではどうしてもやりきれないですよ。 日頃、1つだけを飲むのではなく、いくつかを比べながら飲むことも、よろしいかと思います。違いがわかる飲み手。しかもそれをくどくどと誰かに喋らない。格好いいですよ。 |
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●7月23日(水) 日本酒の甘辛 |
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暑い日が続きます。講座のはじまる18時30分はまだ昼間のように明るい。明るい時分からお酒を口にできる。そんな贅沢気分にもなりました。今回は「日本酒の辛さはどこからくるのか」がテーマでした。 |
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生酒 | |
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1つは生老ね、もうひとつは火落ちでありました。 生酒を低温貯蔵しておきますと、数カ月後からは、稲穂が枯れたような感じして、まったり感があるお酒になります。これを好きという方はとっても多く、確かに秋の味覚にはあいます。 ただし、きき酒用語では生老ね(なまひね)と呼びますので、おぼえておきましょう。 もう1つは火落ちです。生酒を常温に置いておきますと、お酒に潜んでいる雑菌が繁殖します。 日本酒くらいのアルコール下の状態では、そんなに雑菌が生きていることもありませんが、お酒を好む菌もいます。常温下では、この菌が活動しやすく、繁殖します。 透明なお酒がある時から急に白く濁りだします。一般的なにごりの成分は瓶底に沈澱しますが、この菌が働くと、瓶の中すべてが白く幕をはったようになります。蜘蛛の巣と表現する場合もあります。 この状態を火落ち(ひおち)といい、原因の菌を火落ち菌と呼びます。乳酸菌の一種で、どこにでもいる菌であります。だから、香味には影響しますが、体の調子が悪くなるわけではありません。 |
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火落ちは劣化ではありますが、香味が変化して、最終的には樽に貯蔵した白ワイン風になり、これを好む方も多いです。教室にも数名いましたね。チーズにあいそうな気がしていますが、どうでしょう。 お酒は嗜好品ですから、どのように飲まれてもいいのですが、原則的に生酒は低温保存で、開けたらなるべく早く飲み切ることが重要であります。 お酒の辛さはどこから来るのか? 何に由来しているのか? このことを探るために、10本のお酒を嗜んでもらいました。 | |
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ABCDとイロハと123のグループに分けてのテイスティング。ABCDでの辛さの順などを、それぞれのお酒グループ内でつけてもらいました。 甘さから辛さの基準を-10〜+15で示してもらいました。 ABCD、イロハ、123の辛さの順位が決まりました。 お酒の下の青い数値は日本酒度と酸度です。参考に書いてみました。 日本酒度は水とアルコール以外の物がどのくらい入っているかを計る指標です。入っているほどに、-(マイナス)に引っ張られます。 酸度はペーハーとお考え下さい。どのくらい酸性であるかを示しています。 つまり、日本酒度も酸度も、その数値が大きいほど、辛口傾向になるわけです。 | ||||||||||||||||
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みなさんの順位が、日本酒度と酸度から導かれる辛さの順ならば、分析値と味わいとが一致しているということになります。しかし、一致していない場合は、何らかの他の原因があることになります。その原因を私の方で、それらのお酒の内容を吟味して、探ってみました。 今回の講座からは、次のことが導き出されたと言えましょう。
お酒の辛さは他の食物とは違った独特のもの。いや、日本古来の辛さであります。現代の一般的な辛さは、口中の痛点を刺激する痛みと熱さであります。唐辛子に代表されています。味覚であり、味覚でないとも言われる辛味であります。 日本酒の辛口の定義は何か?これも議論すれば、もめることでしょう。ただし決定的に言えることとして、「甘くない」という表現がありましょう。 つまり、現代は辛口を基本とした考え方に染まっていますが、古来は甘口を基本として考えられてきました。砂糖等の甘味栄養物質に乏しく、甘味に対しては飢えていました。したがって、麹由来の甘味の多いお酒が贅沢品でした。この時代は甘さを求めていましたから、辛口論議などはありませんでした。 それが飽食の時代、スーパードライのヒットや、激辛ブームの昨今は、辛さの追求をするようになり、従来の甘さの基本から、辛さの基本へと変わりました。 お酒は江戸時代に完成された三段仕込みをしています。甘い辛いも昔の基準であります。この製品に今の基準の辛さは何と求めても、満足できる答えは得られないでしょう。 お酒はお酒の尺度を大事にする。柔道や大相撲の心にも通じるものがあるのではないでしょうか。 漠然と辛口を表現するならば、すっきりしていて、後味に甘味が残らないお酒となるのではと思います。 フルーティーが甘さと左上に書いてありますが、これはフルーティーが必ず甘口という意味ではありません。フルーティーさが甘さの方向に引っ張られるという意味であります。甘いフルーツの匂いを感じただけで、味わいも甘いのではと、想像します。お酒もそれと同じです。
酒徒として お酒を学ぶ酒徒である我々は、普通の飲み手である一般消費者ではありません。例えば、蔵元やお店などにとってはお客さんでも、お酒を目の前にしたら、そのお酒に注意や敬意を払わなければなりません。 杜氏達が造って販売されているお酒は普通の方々には完成品であっても、我々酒徒には未完成品であり、我々によって完成させなくてはなりません。 製品としての酒質を見極め、それがどうしたらベストのお酒となるのか。いつ、だれと、どのように飲んだら、一番美味しいのかを考える。極めなければなりません。もう、すでに極め方のみなさんは、そのステージに上がっています。 飲食店に行かれても、ぐだぐたと能書きをしゃべる、講釈をたれる酔っぱらいではない。聞かれたら、さりげなく、これこれだと思うよと、穏やかに相手を悟らせる。決して「日本酒講座に通っているから、勉強済、言うことを聞けよ。」とはならないですもんね。 日本酒の楽しみ方の時代から、知っていることは最低のレベル段階であり、それよりもただたた好きとか楽しむことが上であると定義してきました。すいませんね。余分なことを。私自身がこのように書いていて、知識の強制をしているのではと、思ってしまったからであります。御容赦下さいね。 今回は5品のおつまみを御用意しました。「生ハム」「アジの昆布〆」「サーモンサラダ」「カツオの角煮」「豆腐」 | |||||||||||||||||
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●8月27日(水) 発泡日本酒 |
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夏の終わりを感じさせる8月下旬。夕暮時はつくつく法師も鳴いています。世界中にある発泡性飲料。ノンアルコール飲料もアルコール飲料も登場。お気に入りの1本はありましたか。 泡は命 泡に対しての集中をお願いしました。そんな風に言われると、なかなか飲みにくいものですよね。泡は見る芸術でもあるからです。炭酸飲料はアルコールの有無に関わらず、泡の芸術性が重要視されています。ここに精魂込めて造る製造者も多いです。だから泡は命であるわけです。 日本酒に入る前に、まずはコーラとビールとスパークリングワインを泡の性格から、造り方の説明をしました。 発泡性の酒類は「炭酸水ブレンド」「炭酸ガス注入方式」「シャルマ方式」「トランスファー方式」「アンセストラル方式」「シャンパン方式」の6つのいずれかの方法によって、炭酸ガスを瓶内に得ています。これらの言葉通りに、西洋文化圏が先進地です。日本はワインをお手本として、発泡日本酒が進んでいくのでしょうか? お持ちしたのは、現在主流となっているタイプであります。注がれた時のみなさんのとっさの一言や私に対する質問、そして私の答えをまとめました。 赤色:みなさん / 黒色:私 「すず音」 これって日本酒?
「ゆきくら」 わぁ、きれい。 どういう理由から存在しているのかしら?
「ちょっびっと乾杯」 どんなコンセプトによって造られたの?
「只今発酵中」 リンゴのような香り。 瓶底のおりの量が多いのはなぜ? この特定名称は? ラベルや見てくれがいまいち。 只今発酵中の名の通り、この糖分が発酵を続けているのでしょう。遊び心満点の1本ではないでしょうか。
「天山おりがらみ」 このお酒についての発言が最も多かったです。それだけに気になる1本であったことでしょう。 栓を開ける時には炭酸がたくさんあるなあと思ったけど、実際に飲むとそれほどガスは多くないのではないか。 今までの4本と違って普通の日本酒に近い。 今までの4本は乾杯や食前酒的な存在意味があると思うが、これは飲み続けられるタイプで、飲み飽きしない。 油分や肉との相性が良さそうだけど、そういった食生活の変化に対応して、製品化されたのか?
発泡日本酒はどこに向かう? このように数本みてきました。今後の展開は蔵元の製造力と消費者が何を選択していくかです。 現在から想像する未来は、炭酸ガスの得方はシャンパン方式のような瓶内二次発酵。その上で酵母などは除去しない。シャンパンは沈殿物は除去します。 要するに発泡性おりがらみであります。今回のお酒では天山のおりがらみが該当しています。これが本命であります。 一方、これとは違う道も模索できます。シャンパンのように透明なお酒であります。最後までシャンパン方式を貫く。国際的にも通じる製品となりましょう。 また、低アルコールとしての発泡性日本酒も必要です。飲み手の選択肢には入ってきます。すず音などの超甘口から、もっとすっきりしたタイプも少数派ですが、出ることでしょう。 ワインはにごりがありません。炭酸を造った酵母は役目が終わると除去されます。これは泡にとって良くないものであり、香りも果実風味ではなく、パン風味となります。 つまり一般的なスパークリングワインを含むワイン全般にとって、酵母臭はない方がよいわけです。しかし、日本酒の場合は酵母を含んでいるおりがある程度ありますと、酵母の香りは目立ちません。特に精米歩合の高い吟醸酒のおりはフルーティーであり、飲む人に好まれます。だからおりが入っている、おりからんでいるタイプを好きな方が多いわけです。 ここがワインと日本酒の違い。ブドウと米との違いであり、その違いは決定的であります。
願い フランスは地域ごとにワインのタイプが分かれています。例えば、ボルドーはカベルネソーヴィニオンの赤。ブルゴーニュはピノノワールの赤。南部のプロパンズは辛口のロゼ。北のシャンパーニュは炭酸の入ったシャンパン。利点は利点として、不利な点はそれを利点に転換して、各々が活動し、結果として文化形成されています。 日本酒の場合、どこかで流行すると、すぐそれと同じような物を造って追い掛けます。しかし、これからはそのようなことばかりではなく、発泡性に強い地域が出てこないかなあと思っています。 これまで特別に騒がれてこなかった、流行のないにごり酒は、どこにでもあるようで、実は内陸部が中心です。長野県や岐阜県に多いようです。 静岡県には数年前まではありませんでしたが、飲み手の要望を聞いているのでしょうか、あるいは新しいタイプへの挑戦でしょうか。全国展開するには地元に根付いていなかった物も造らなければならないのかもしれません。 にごり酒の食文化圏は野菜や肉が中心。一方、さわやかな吟醸酒は魚が中心です。これはこれで風土にあっていたわけです。 発泡日本酒も風土と共鳴して育てられていく。このような文化圏があればと思いました。どこどこの地域は発泡性のお酒が多い。それもその地域の風土にあっているから。 このような未来予想が当たることを祈らずにはいられません。 あなたはどう思われますか? そんなこともつまみにグラスの中には発泡日本酒があるといいです。 今回の5本の発泡日本酒についてのアンケート結果です。好きなのはどれ? 最多は天山のおりがらみでありました。 つまみはお酒との相性を考えて、油分のあるものを選び、それだけでは切ないので、大根サラダも用意しました。左から順に、まぐろのはらもの煮付け、仲良し海老フライ、イカリング揚げ、大根サラダです。 |
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●9月24日(水) 燗酒 | |
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燗酒にも慣れてきたようですね。徳利の使い方が上手になりました。頼もしいかぎりです。日本酒は飲用温度で七変化。今回はどのようなお酒がどのように変化したでしょう。 | |
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中味が何かわからない4本のお酒。ラベルは「1」「2」「B」「C」となっていますが、これは意味はありません。数ある試料の中から、今回に丁度よいのをチョイスしただけであります。 これらを「ぬるい燗」「温かい燗」「熱い燗」で味わっていただき、それぞれのお酒はどの温度帯で一番美味しいかの順位付けをしてもらいました。 |
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更に最後には、4本×3つ温度=12通り のうちで、ベスト3を選んでもらって集計してみました。まるでプロフェッショナルです。お見事。お酒をただ味わうだけでは、飲み疲れしてしまいます。燗酒にあうおつまみも用意しました。 | |
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左上から「白菜の漬け物」「ゆず大根」「豆腐みそ」「静岡おでん」となります。 私の個人的な嗜好ではありますが、燗酒にはおでんと保存食がよくあうと思っています。屋台で出てきそうなメニューであります。 |
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今回からは紙の皿ではなく、ポリプロピレンの給食用のお皿にしました。 |
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みなさんに協力しあってもらい、時間内にすべての組み合わせを賞味することができました。 青い丸印はそのお酒の最も好まれた温度となります。 「1」=熱燗(熱い燗)
更にこれらの12通りの中でのベスト3を選んでもらいました。赤い正の字がポイントを表わしています。 NO.1は同点で3つ。「B」の熱燗と「C」の人肌燗と熱燗
ベスト3を決める投票数から、燗に向いている順位も決まりました。 「C」「B」「2」「1」の順です。 はっきりとした差が出ました。わかりやすいですね。さて、ここで気になるのが、4つのお酒の正体でしょう。 | |
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「1」=自然郷(本醸造)・・・熱燗 「2」=國盛(吟醸)・・・上燗 「B」=開運(特別本醸造)・・・人肌燗と熱燗 「C」=秋田の雪(普通酒)・・・人肌燗と熱燗 |
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まとめてみましょう。 秋田の雪のポイントの入り具合から、ほぼすべての温度帯で美味しくいただけるとなりましょう。 秋田の雪の箱の裏にはこんなことが書いてあります。 [おいしい飲み方] ・かるく冷やして ・そのままで ・ぬるめの燗で ・やや熱めの燗で 私は当初これを見て、どの温度帯でも美味しく飲めますよという意味合いの、無責任ないい加減な表記だと思ってしまいました。ところが実際にみなさんに燗をつけてもらって、信憑性があると 断定できました。 秋田の雪の飲用温度は、15゜〜55゜となると思われます。なんと幅広い温度帯でしょう。パック酒だからと侮れない存在です。上手く造ってあるものです。安酒=経済酒 とは断定できないこともわかりました。
「2」の國盛は吟醸酒です。裏ラベルには秋田の雪と同様に、おいしい飲み方が書かれています。 [おいしい飲み方] 國盛も大手なりの計画性の造りを行なっていることがうかがえます。
「1」の自然郷は老ね香があるように熟成していて、その風味からコクのあるお酒に感じられます。燗に向いているのではと思う人が多いタイプです。しかし、現実は温めることにより、香りが飛ばされて、味が薄く感じられてしまう。ややぬるい人肌燗の状態では、甘く気持ちよく感じられることにポイントが入っていたようです。
お酒を温めますと、ある程度までは甘さが増します。そこを過ぎると、今度は辛くなります。アルコールの刺激が出てくるわけです。 この甘辛の分岐点をわきまえることが、燗の名人の条件でもあります。分岐点は主にアルコール度に左右されます。ここらあたりもわかってきたようですね。 日本酒復建には燗の良さを広く理解してもらう必要があります。是非いろんな場面で、燗の素晴らしさを啓蒙していって下さい。 | |