●NO.1「酒屋が飲む酒」 2002年12月9日

 酒屋だって同じ人間。だから飲む量も人と同じだし、ビールから日本酒、ワインに焼酎、たまにはウイスキーまで飲んじゃう、何でも来いの飲兵衛です。嫁さんもその点については負けない左党、夫婦で酔っぱらって大げんかなんてのも、もう日常茶飯事。悪口に始まって終いには包丁も飛び出す始末だから酒癖が悪いなんて言われても言い返せません。
 こんな飲兵衛夫婦ですが、みなさんと飲み方が違うと思います。店にいけばたくさんあるから、目一杯飲み干す。いやいやそうなんですが、テ−ブルに並ぶ種類が違うと思うのです。まず今日の料理が決まります。それに合わせてその日のお酒を決めるのですが、1種類だけということはあまりありません。日本酒とお茶とビールとか、スパークリングワインに芋焼酎などといろんな組み合わせで飲んでいます。
 ですから、こんな酒屋が飲み屋さんに行きますと、店員さんが驚きます。人数と注文するコップの数が全然違うからです。テーブルの上にずらっとお酒のグラスが並びます。
 飲む銘柄を決めなくてはいけません。みなさんは酒屋で買ったお酒を必然的に飲みますね。酒屋の私は店の中の冷蔵庫を見回して銘柄を決定します。お店にあるのは、みんなかわいい大好きな銘柄ばかり。今日飲むのに一番ふさわしい銘柄を選び抜きます。まるでフランス料理店のソムリエみたいにです。ここで悩みます。日本酒もいいけど焼酎もいいし、飲み頃に達したワインも譲れません。結局いくつかの酒類になってしまうのです。
 それから大事な2点もあります。自分達が飲むお酒はみなさんにも飲んでいただきたいお酒です。優先的に新入荷の商品が選ばれますし、残念ながらこれはすすめられないと思ったお酒は売るわけにはいきませんから、自分達でどうにかこうにか消費します。残念なお酒って1年ではすごい量です。料理用にもしますが、とても追いつきません。あまりに量が多い場合はお風呂行きとなります。これも自分のお小遣いで買うのですから、勘弁してほしいと思います。1年では20万円以上はお店のレジに払っているいいお客でもあります。


コラム 丸河屋