土瓶蒸しと焼酎の相性

2006年10月4日

 秋の味覚の土瓶蒸しも日本酒、ワインときて今回は焼酎。土瓶蒸しは全国どこでも食べられそうなので、きっと焼酎で合わしている方も多いはずです。

 焼酎ならば、どんなタイプが合ってくるのでしよう。

 わくわくしながら、またまた静岡市葵区田町の寿し幸さんに土瓶蒸しを作ってもらいました。お寿司も食べずにずっと土瓶蒸しばかりを注文してしまっていてすいません。

 2006年寿し幸さんにおいて、土瓶蒸しを注文した個数の個人の部の優勝を狙っています。6個以上は食べることになります。

 それもこれも、この相性研究のためです。製作は寿し幸の裏方調理長、にぎらないメニューの実験をにぎる新さんです。新と書いてあたらしと読みます。このページを見たから来たよと、お店に告げれば、何かいいことがあるかもしれませんよ。

 

 土瓶蒸しの出汁と焼酎を合わせてみました。

麦-減圧
いいちこ


お酒が少し強くて、旨味の邪魔をしそう。後味に塩辛味がある。

麦-常圧
つくし黒


焼酎の香ばしさがあう。焼いた松茸の味も口中で生まれた。

麦-常圧
黄八丈


ゴムっぽさを生じた。焼酎の熟成味と麹由来の香味が土瓶蒸しには合わないようだ。


嶋自慢


日本酒によくある老ねた感じが生じた。米のお酒と松茸と三つ葉が出会ったからか。


原口農園


焼酎の後味が辛くなる。お酒が強いせいだ。

泡盛
KANNA


泡盛の個性が強い。

樽貯蔵



樽の香ばしさと合うことに加えて、松茸と樽が木同士の関係で共鳴する。相乗効果だが、樽の風味が苦手の人には△となるかな。

緑茶
茶露

×
焼酎しか感じず、松茸の香りも隠される。

 次にすだちを入れた出汁との相性をみてみました。

麦-減圧
いいちこ


さわやかに舞う。後味もすっきりでいい。いいちこも土瓶蒸しも柑橘系にあうことからばっちり。

麦-常圧
つくし黒


焼酎の苦味が引き出されたかたちだ。

麦-常圧
黄八丈


正油のような旨味的な感じがでるが、酸っぱくなってしまう。


嶋自慢


舌の上に長く出汁の旨味が乗っている。少し重くは感じる。


原口農園


芋畑にお花が咲いたように明るくなる味わい。味わいが明るく広がりました。

泡盛
KANNA


舌の上に長く出汁の旨味が乗っている。少し重くは感じる。

樽貯蔵



酸味が強くなって支配してしまう。

緑茶
茶露


すだちを入れて飲みやすくはなったが平行の関係。

「相性診断」
 すだちを入れた場合と、入れない場合では相性の結果は変わってきました。これはすだち自身が土瓶蒸しと焼酎の間に入るポジションの関係に由来していると思います。

 すだちをいれない場合は、香ばしさが持ち味の焼酎とはよく合います。つくしの黒や樽との相性からわかりました。

 すだちを入れた場合は、すだちの存在を重要視して、いいちこが最も合いました。いいちこはレモンサワーとかの柑橘系との相性がいいので、今回もすだちに引っ張られたかたちで、土瓶蒸しとも相性がよくなったのではないでしょうか。日本酒の香りの高い大吟醸との相性に通じるものがあります。

 いずれにしましても、いいちことかつくしなどの麦焼酎が主役でありました。

 

 ここで、一つの疑問があります。

 すだち酎との相性です。

 

 やりましたよ。

出汁


やはり合うが、連続色蒸留酒特有のアルコールを感じました。

出汁 + すだち


すだちとすだちですだちが強くなるが、旨いということは確か。期待が大きいと◎から○になります。
 すだちを使ったお酒とは合いそうです。しかし、その場合、アルコール独特の香味を感じさせない酒類でなければ、いけないとわかりました。

 本格焼酎や清酒を使ったすだちのお酒とも合わせてみたくなりました。

 

 

!今日の格言!

 土瓶蒸しを焼酎でやろうと思ったら、まずは麦焼酎だ。しかし、すだちですっかり相性が変わるから、銘柄は気をつけろ。

 

 

お酒とお料理の相性研究  丸河屋