おそばと日本酒の相性研究1

2007年8月22日(水)

 静岡駅ビルにありますSBS学苑パルシェにおいて、おそばと日本酒の相性研究をしました。その時の模様をお伝えします。

 お酒とお料理の相性。
 一人よりも二人の方がいい。
 二人いなければ、会話ははじまらない。
 二人の相性がよく、愛が芽生えれば結婚。
 お酒とお料理もまったくいっしょです。いままでなかった第3の味が生まれます。

おそばと日本酒

 合うに決まっていると思われますね。では何がどうして合うのでしょう?と聞けば、美味しいと感じるから・・・。それではおそばやさんで、極普通のお客さんの台詞。我々酒徒はそれでは足りません。ではどのようにすべきなのか。それを今回の講座でやる目的でありました。

 まず、1本づつのお酒の香味特性を言葉で表現します。次におそばの特徴を言葉で表現します。そして、実際に相性を診断します。理解している特徴同士が合わさった時に、どのようなことが起こるのか。

 それを◎○△×で判断すればいいわけです。

 おそばも日本酒も世界に通じる日本の一部。それを世界に通じる説明をつける。世界最高峰のきき酒師になる模擬でもあります。

 おそばはパルシェ6階にある「やぶ福」さんにお願いして、作り立てを出前してもらいました。

 一人前 \700です。

対しますお酒は次の7酒。左から、
「大吟醸-手取川金賞受賞酒」720ml\3,300
「純米吟醸-萩錦」720ml \1,835
「純米生-七田」720ml \1,260
「純米山廃辛口-刈穂」720ml \1,365
「純米山廃-杉錦」720ml \1,260
「古酒-八塩りの酒」500ml \2,500
「本醸造-ブレンド」1.8L約 \2,500となります。

 これらを冷やの状態と一部は燗にしました。
 おそばはそばだけでと、出し汁に薬味すべてをつけていただきました。そばだけでの場合はつゆもつけませんでした。

 前回に続いて、今回もみなさんに自己申告してもらい、ホワイトボードにチェックをしてもらいました。それが下の表になります。わかりにくいので、受講者さんへは紙にわかりやすく、点数などを数値化して書き直してあります。

 結果としては、大満足の内容。

 おそばと日本酒の相性ははっきりしました。少人数でしたが、結果は財産になりますね。今後はこのような、選択もしておそばを食べてほしいです。

 では、結果説明と移ります。

おそばと日本酒の相性診断結果

1. 冷やでは、そばだけよりもつゆと薬味をつけた方が、すべてのお酒で相性がよくなりました。
2. 冷やでは、つゆと薬味を加えますと、すべてのお酒と相性がよくなりました。
3. 冷やでは、お酒に個性がないほど高得点となりました。特にそばだけのときに顕著。
4. 冷やでは、そばだけでもつゆや薬味を加えても、本醸造がトップ。
5. 燗では、燗上がりした、辛口の山廃純米刈穂が断然トップ。すべての方が◎を選択。

 

結果から言えること

1. そばはゆっくり食べるよりは、ずるずると早く食べる。そのため、後を引かないすっきり系のお酒が選ばれた。同じことをくり返して食べるそば。個性的は飽きがくる可能性もあります。平凡でも欠点の少ない、普通の本醸造が合うのでしょう。

2. 刈穂は別物と思えるほどに、燗をつけたら酒質が上がりました。お米やウェハースを思わせる香りとなり、おだやか。味わいは辛口から幅が出るタイプに変貌。コクがあって、どこも出しゃばらないバランス。燗酒としては申し分なくつまみに寄り添うタイプです。このお酒が、単調でおとなしい滋味のそばにあうわけです。

3. おそばに合うのは、そばの香りを邪魔しないおだやかな香りであり、どこか特出していないバランスの良いお酒でしょう。つゆに合うやや熟成感のあるタイプも良しでしょう。

 相性研究は目の前に出されたお酒とお料理を肯定して、特徴をとらえることからはじまります。

 一人より二人。
 お酒だけよりつまみもあり。
 そう思いませんか?


お酒とお料理の相性 / 丸河屋