柿酢とトマトの相性 2008年6月13日

 柿酢は日本の高級食材であります。純粋に柿酢100%を瓶詰めしている商品も日本に2つしかありません。(2008年6月の時点での調べ)

 つまり一般的でもないわけですから、どのようなものかも知っている方も高級料亭さんくらいしか知らないでしょう。

 柿自体栄養価も高く、「柿が色づけば、医者が青くなる」とのことわざもあるくらいです。柿は果実のままでおいておけば、熟成もしますし、熟度が進めばもとの柿の果実の状態ではなく、液化されてきます。そのまま放置されれば菌に侵されて腐敗の道をたどることがほとんどであります。

 このようなことは柿だけでなく、あらゆる果実に言えることで、果実をそのまま保存したい、果実の持っている価値を無くしたくないと人間は考えます。

 そのために醗酵があるわけです。柿の価値の固定化することでもあります。腐敗と醗酵は微生物によるものですが、有効なものを醗酵とし、有益でないものを腐敗と分けています。

 柿酢も柿の価値をいつまでも保てるものでありますから、柿同様に栄養化が高いです。黒酢の3倍は入っていると言われています。

 柿酢は次のように作られます。
 柿をジュースにして、酵母によるアルコール醗酵させます。柿ワインができます。これに酢酸菌を用いて酢酸醗酵させます。搾ってでてきたのが柿酢というわけです。

 丸河屋では伝兵衛柿酢を販売していますが、それが珍しい高級食材なので、テレビ局からも取材を受けます。どのように使いますか?というテーマにいつも突き当たり、いろんな使い道を私なりにお伝えしてきました。その一環として、トマトとも合わせると美味しいことも伝えました。どうして美味しいのか?それが柿酢とトマトの相性であります。このページにもアップしないわけにはいかないので、書いてみました。

 トマトに柿酢をつけると、ほんと美味しいんですよ。

 との表情。

いったいどんな風に美味しいのか?


 トマトだけでも美味しいですが、柿酢を加えると更に美味しい。

 トマトだけで食べると「畳の上」って感じが、柿酢をつけたら「ジュータンの上」って感じになります。

 つまり日本の柿酢がトマトを洋風化してくれるみたいであります。

口の中ではどういうことが起こっているのか?

柿酢の酸味がトマトの甘味を引き出して、
逆にトマトの果実的な酸味が、
柿酢の旨味を引き出してくれるのですよ!!

 つまり、トマトだけでは、あるいは柿酢だけでは感じない、第3の味が生まれたわけなんです。まさにハーモニーを奏でてる状態。

 

!今日の格言!

 個性的な香味の食材は、出会った相手によって生かされる。

 

 ちなみに「酢」の特性を述べておきましょう。

1. 出会った相手をサッパリ、スッキリさせる。(酸味が絞める、アク抜き、ヌメリ取り)
2. 出会った相手を柔らかくする。肉などに利用。
3. 出会った相手を持ち上げる。(誇張効果)
  塩味、辛味に酢が加わると、よりいっそう塩辛くなったり、辛くなる。ソースやタバスコがこの原理を利用していて、ソースの中身の40%、タバスコの中身の70%が酢である。
4. 出会った相手を外敵から守る。(保存効果)お寿しの酢飯、ビタミンが壊れないようにサラダなどに利用。(殺菌効果)洗剤代わりに使う。クエン酸とあわせるといっそうの効果あり。

お酒とお料理の相性