石垣島ラー油とお酒の相性

2008年12月19日 

 世の中には調味料もお酒同様に無限大なくらいに数が多いです。調味料は食材を美味しく食べるための補助的役割があります。お酒とお料理の間に入って、それぞれを美味しく結んでくれるわけです。

 今回は中華料理屋さんならどこにでもおいてあるラー油とお酒との相性をみます。

石垣島ラー油

 ラー油の代表としてネット上でも評判の「石ら−」こと、石垣島ラー油を使います。日本列島の島々では唐辛子の栽培。石垣島も例に漏れずに盛んなことでしょう。

 石垣島の飲食店のオリジナルラー油。お店で使う他にも、販売することでヒット。調味料としては異例なくらいにヒットし続け、幻のラー油とまで騒がれるほどになりました。

 さて、どんなラー油なのでしょうか。いろいろとやってみましょう。

 ラー油は分離しています。よく混ぜて取り出します。見た目からも辛そうで、いろんな物を調合してあることがわかります。

 石垣島ラー油だけを味見してみます。

 唐辛子由来の赤色がいかにも辛そうな雰囲気を出しています。ぬるっとした感じの油分も多く、その他の香辛料も見えることから、中華料理的だなとの印象を受けます。これは石垣島ラー油だけではなく、ラー油全体に言えることです。石垣島ラー油の原料は、植物油、唐辛子、にんにく、黒豆、島唐辛子、石垣の塩、黒糖、山椒、ピパーチ、春秋ウコン、白ゴマと表記されています。

 小皿に取り出しますと、部屋中が中華料理店のような香ばしい香りに包まれます。食欲がそそられますねえ。この香りから、極一般的なラー油よりも新鮮味が感じられます。使われている香辛料がそれぞれ自己主張してくれることが、新鮮さを感じさせてくれている理由です。石垣島ラー油は香ばしさと香辛料の香り豊かなラー油です。

 一口味見してみましょう。刺激的な調味料ですから、わずかな量しか口の中には含めません。黒豆と黒糖からくる甘味が他のラー油より強く、主成分である油といっしょになってまろやかな味口になっています。

 石垣島ラー油は香ばしさと香辛料の香り豊かで、まろやかな甘口なラー油となるわけです。

 まずは石垣島ラー油とお酒類の相性をみます。石垣島ラー油そのものとお酒とをあわせます。お酒は日本らしく、日本酒と焼酎とビールを使います。

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石垣島ラー油

日本酒

:ラー油が強く勝ってしまい、日本酒の存在感がない。日本酒が入ることにより、より辛くなってしまう。

焼酎

:ラー油が強く勝ってしまい、焼酎の存在感がない。焼酎が入ることにより、より辛くなってしまう。

ビール

:ビールの流し込む作用よりも石垣島ラー油が強く、舌に辛さが残る後味。

 次に石垣島ラー油と醤油を混ぜて、お酒類とあわせます。

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石垣島ラー油+醤油

日本酒

:ラー油が強く勝ってしまい、日本酒の存在感がない。日本酒が入ることにより、より辛くなってしまう。醤油が入っても変わらない。

焼酎

:ラー油が強く勝ってしまい、焼酎の存在感がない。焼酎が入ることにより、より辛くなってしまう。醤油が入っても変わらない。

ビール

:ビールの流し込む作用よりも石垣島ラー油が強く、舌に辛さが残る後味。醤油が入っても変わらない。

 このように醤油が加わった意味はありません。醤油がお酒との間を取り持とうとしている気配はありますが、石垣島ラー油の個性の強さには、醤油すら存在感がありません。これはお酒類との相性の話しです。

 

 次はいよいよマグロの赤身の登場です。

 マグロの赤身の刺身に石垣島ラー油と醤油をつけて、お酒類とあわせます。あわせるお酒は「日本酒=日本盛吟醸」「焼酎=嶋自慢(米焼酎)」「ビール=一番しぼり」たちです。一般的なものを選びました。

 お酒類とあわせる前に、マグロの赤身の刺身と石垣島ラー油+醤油の相性ですが、これはです。実は大変美味しいのです。これだけで出来上ってしまうほどの完成度が高いおつまみになります。お酒とあわせなくとも、ぐんぐんいけそうです。

 赤身の刺身に油が加わることで、トロ化します。噛むことで満遍なく油が刺身の中に入り込み、美味しいトロになってきます。ラー油独特の辛さと香ばしさが加わり、とっても美味しいおつまみです。

 しかし相性はとなります。ここが嗜好性と相性の違いなわけです。

 美味しければ相性はいいのか?・・・・・・・・・決してそんなことはありません。

 マグロの赤身の刺身本来の美味しさは、石垣島ラー油の油分に包まれてしまったまま。これではいくら上質の赤身を使っても、その良さは消されてしまいます。

 つまり、石垣島ラー油とマグロの赤身の刺身の相性はであり、石垣島ラー油の勝ちとなるわけです。それが醤油が加わっても変わらないということです。

 少々の油分ならば、赤身がまろやかに包まれて美味しいのですが、石垣島ラー油くらいの油分は包み込んで消す作用があります。欠点を補うという長所はありますが、それと同時に長所も影をひそめます。

 

 さて、マグロの赤身の刺身を石垣島ラー油と醤油を加えて、お酒との相性をみていきましょう。

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石垣島ラー油+醤油+マグロの赤身の刺身

日本酒

:お酒とあわせる前に、このおつまみは完成度が高いくらい出来上っている。日本酒とあわせても、日本酒の存在感がないくらいであるので相性としてはおつまみの勝ち。日本酒らしいコクを与えるものの、後味に辛さが浮き気味になってしまうので、相性は反発の域だが、おつまみとお酒はそれぞれが美味しいままなので、×にはならない。

焼酎

:焼酎が入るとリセット効果が働くが、石垣島ラー油が強く、焼酎のリセット効果よりも油が挽回してくる。後味のラー油の辛さが次の一口、次の一杯を誘う。飲食が進む相性ではあるが、それほど良いというところまではいかない。

ビール

:すべてを海に流し、後味も気分爽快。決してマグロが美味しくなるわけではないが、口がビールをほしがる。

[相性診断]

 油分は旨味として存在する。いっしょにくっついた食材をまろやかに包み込んでもくれる。外国では油分と糖分が合わさった時に美味しさの基本をなす。日本は油分ではなく、カツオや昆布や椎茸の出汁で旨味を感じとってきた。つまり日本は外国のような大雑把な旨味ではなく、繊細な旨味を選んできた。このことが日本酒が國酒として存在する理由である。

 油と出汁の食文化的違いから、石垣島ラー油にしても、どのラー油にしても、日本酒とはうまく結びつかないようだ。

 焼酎は比較的若いお酒であり、500年くらいしか歴史がない。しかも九州の島経由で伝わって来た。島で多く栽培される唐辛子とは相性も良く、油分も流すリセット効果がある。ある程度な辛さと油分には対応するので、相性としては良い方となる。

 ビールはラー油の香ばしさともばっちりあうし、炭酸が油分や辛さを流すリセット効果もあり、より美味しくなるように一役かってくれている。後味として、ビールの清涼感とラー油のほろ辛さがあることで、より美味しく次の一口へと向かう。

 

!今日の格言!

 石垣島ラー油は食材をまろやかに包み込んで、香ばしさとほのかな辛味で食欲を誘う。油分と唐辛子の辛さとの相性のよい焼酎やビールがあうぞ。焼いたり揚げたりしたおつまみにはビールが美味しく抜群にあう。

 

石垣島ラー油を使って美味しくいただきたいおつまみ


油揚げ


もやし炒め


醤油と酢を足して餃子=定番


お酒とお料理の相性 / 丸河屋